はてなについて、久々に語ってみた


そろそろはてなの各サービスについて一言言わせて頂きます。 - いつも感想中」を読んで。


はてなダイアリーが使い始めて3年半ほど。その間、はてなの各種サービスもろもろを使いながら眺めて来たはてなユーザーから見たはてなはこんな感じ。


はてなアンテナ


いつ使い始めたか覚えてないけど、ダイアリーより前だったかもしれない。


登録しておいたサイトが更新されると分かるアンテナ、RSSリーダーが登場してなかった頃はここから巡回することが多かったけど、今はもうほとんど覗くことはない。

サイドバーの巡回先リンク表示用にたまにいじるくらい。


たまに自分のダイアリーのアンテナ被登録数を見ると、じわじわながらも着実に数字が増えてて、アンテナを活用してるユーザーはまだそれなりな数はいそうな感じ。


はてなブックマーク


いまや、はてなダイアリーよりもはてなブックマークの方が話題に登ることが多いんじゃないかと思えるくらいに成長したソーシャルブックマークサービス。ユーザーのアクティブさ、活用度合いでは日本でトップ。

  • ソーシャルブックマークというWebサービスの概念自体が、ネットに相当どっぷりとはまっている人じゃないと理解しにくい部分が大きい(たいていの人はオンラインブックマークとソーシャルブックマークの違いすら分からない)
  • はてなブックマークでは各ブックマークにつけられる100文字までのコメントの内容が物議を醸し出すことが少なからずある
    • いわゆる誹謗中傷・罵倒などの問題と、見えない場所から批判されるのが許せない!という問題が複雑に絡み合ってる
    • 議論するためのコメントではないし、むいてないが、コミュニケーションに用いる人も多い
  • はてなユーザーはてブユーザーの層の偏りがブックマークにも反映されるのでかなり偏った話題が盛り上がる傾向にある
    • また盛り上がってる偏ったジャンルの話題がトップページに表示されて目立つため、そういうジャンルばかりしかないんだ!という誤解も広がる。それ以外のジャンルの話題もそれなりにはブックマークされている。
  • はてブ人気エントリーが自分の欲しい内容ではないというソーシャルブックマークを誤解してる人が後を絶たない
    • 全体のブックマーク数から見ると、電車の中吊り広告っぽいネタ満載になるのは避けられない
    • 自分が知りたい情報に関するタグを見たり、自分にとって有用なブックマークをする良質なユーザーをお気に入りに登録して、ブックマークを集めて来てくれるエージェントとして使うのが便利

はてなダイアリー


ダイアリーとブログってどう違うんだろう? とか思ってるうちに「はてなのブログ」って表記になってたはてなダイアリー

  • 独自ルールであるはてな記法Wikiの表記法にも似てて、一旦理解して使い慣れるとものすごい便利なのだが、他ブログサービスから移行してきた人や初心者はたいそう戸惑う。
  • セキュリティのためかScriptタグやJavascriptが許可されたものしか使えず、ブログパーツなどで使えないものが多い。後から対応されることはそれなりにある。
  • はてなキーワードはてな内におけるwikipedia的なもの)は、そのキーワードに関するブログ記事を追いかけるのに便利。
    • でも、キーワードを嫌うユーザーも多い
    • スパムだ!と言う人も多い
  • はてな内の他サービス(ブックマーク、スター、フォトライフなど)との連携は使い易い。
  • はてな内では自動トラックバックがデフォルトでオンなので、言及記事を書いてリンクさえ貼っておけば、いちいちトラックバック指定することなくて楽
  • やれることは多いのだけど、ヘルプを見てもやり方が分からないこと多し。

はてなフォトライフ


はてなダイアリー用の画像置き場として利用中。


はてなダイアリーに簡単に画像を貼れるけど、画像をリンクするとはてなフォトライフに飛ぶのは、別リンク先指定、飛ばない、という指定も出来る様にして欲しい。

いつの間にか容量が増えてて、もりもり使えるように。


はてなグループ


Webサービスで面白そうな物を見つけたりしたとき、同じサービスを使ってるユーザーを探すのにはてなグループでそのWebサービスについてのグループができてないか探したりする、そんな場所。

例えば、Twitterなら「はてなグループ::ついったー部」で、今みてきたらユーザー数が5456人、これはTwitterに関するグループだとmixi内のコミュニティの3752人よりも大きく、Web上で何かに関するグループを作る際に有力な候補のひとつになっていることが分かる。



はてなグループでは、各参加ユーザーがはてなダイアリー類似な日記を利用できるが、同じ様に見えて結構古い時期の機能しか使えなかったりする辺りが紛らわしい。できれば、最新のダイアリーに合わせて欲しい。


はてなメッセージ


はてなスターレポートを見る場。


はてなスター


Web拍手のような「星を付ける」という行為を行えるサービス。外部ブログサービスやwebサービスでも利用可能。

最初は賛否両論だったものの、次第に有効性が理解されて地道に広まって行った。後に、はてなブックマークコメントにも付けられるようになり、はてなブックマークコメントの盛り上がりと乱暴なコメントの鎮静に一役買っている。


ネットでは、良い面も悪い面もどちらも拡大しやすいという特徴があるが、良い方向だけをピックアップしようってのはうまい試みで、最初こそその効果を疑問視する人や、悪用される!なんて人も多かったものの、次第に受け入れられていった。


はてな匿名ダイアリー


通称「増田」(AnonymousDiary = アノニ「マスダ」イアリーの略、ってところから)。

2chが匿名掲示板であるのに対して、増田は匿名ブログ。



ウェブ上での自分の活動と結びつけたくない形で何かを主張したいという場合や、直接特定される形で反論を受けたくない、知名度の低い自分のブログよりも目立てるので、などの理由で増田への書き込みが行われる。

匿名という特徴からか、誹謗中傷・罵倒な内容、打ち明け話的内容、釣り記事、などが多い。


匿名であるから書きっぱなしでもかまわないんじゃないかと思いきや、過去の記事は消されていることが結構多い。


匿名で発信したものの、後に自分のサイトやユーザ名をカミングアウトする人もいる。


はてなハイク(書くの忘れてた!ブクマコメントを見て追記)


Twitterのようなミニブログサービスが流行ったのをはてなが作るとこうなる!的サービス。

Twitterや他のミニブログサービスの多くはユーザーのちょっとしたつぶやきを記録していくサービスなのに対し、はてなハイクはあるお題に対してみんなでつぶやくというスタイルになっている。個人のつぶやき的に使いたければ、自分のアカウント名をお題にしてつぶやけばいい。



はてなハイクの大きな特徴としては、

  • お題に沿ってみんなでつぶやきあう
  • イラスト投稿機能がついている
  • はてなスターがついている

の三つがあげられ、これらの特徴によって他のミニブログサービスとはちょっと違う雰囲気の場となっている。


「お題に沿ってみんなでつぶやきあう」ってのは、話のネタが提供されていれば語り易いという点で、「ミニブログサービスで何をつぶやいていいか分からない」ような人にとって、入り込み易い雰囲気を作り出す。また、マウスでも気軽にお絵描きできる「イラスト投稿機能」がついていることから、絵心がある人はさらさらっとイラストで投稿することもでき、イラストを描き合うことを主としたお題なども見受けられる。

また、イラスト以外でもはてなフォトライフや他の画像共有サービスにアップした画像を投稿することもできる。



また、はてなスターがついていて、各発言ごとにスターを付けられるってのは、このはてなハイクのようなミニブログサービスに非常によくマッチするようで、「気軽にいいなと思った発言にスターをつけられる→見てもらったのが分かる→もっと書きたくなる」という書き込みに対するモチベーションアップに大きく貢献している。



普段常駐してるミニブログサービスはTwitterだけど、ちょっと暇なときに覗いて書き込んで遊ぶって用途だとはてなハイクも面白い。


消えて行ったサービス

  • はてなリング
    • 同じテーマについて語るブログ・サイトを繋げるってのは良かったのだけど、繋げた後どうするか?が弱かった。アンテナははてなリングでなくても使えたし、はてブとの連動はタグ指定などが出来なかったためにテーマに関係ない記事が表示されまくったり、一部ユーザーで独占されちゃったり(これははてブ知名度のせいもある)でうまいこと機能してなかった。掲示板機能を中心に何か行える場所であれば、もっと盛り上がったようにも思う。
  • はてなマップ
    • Google自体がマイマップという同様機能を実装してしまったので、どのみち消える運命だったか?
  • はてなワールド
    • 着想は面白いんだけど、そこで何を行うかが見えないサービス。アバターでコミュニケーションとるなら、すでに多くのネットMO、MMOが存在してて、それらと比べるとものすごい貧弱。この手のサービスは、場だけでは盛り上がらない。ゲームなら共通の目的があるし、それに飽きても他の遊びを行えるだけの豊富な機能があるネットゲームサービスが多い。
  • Rimo
    • Youtubeの流し見サービス。発想は面白いが、そもそもあるキーワードについて動画を探して見るようなユーザーが多い動画共有サービスにおいて、テレビのような受身的な視聴スタイルというのがなじまなかったのかもしれない。

全般的に


はてなを見てると、技術偏重なことがよく指摘されているが、それと同時にユーザーの自主性に期待してる部分が非常に大きい会社だなってことを感じる。

他のWebサービス提供会社なら、ユーザー間のトラブルを避けるために削除されてしまうような内容でも、かなりぎりぎりまでユーザー間によるやりとりによる解決を求められる。

これは、ユーザーの主張の自由や自主性を信じているって見方もあれば、サービスに関するトラブルに対処するという提供会社側の責任を放棄してるって見方もある。自分が絶対に正しいと信じて疑わない人からは後者の見方をされることが多い。



技術偏重なことでいえば、ネットのことを分かっているヘビーユーザーには使い易い部分があっても、初心者やネット、PCに詳しくない人には使いにくい、分かりにくい部分が多く存在している。ヘビーユーザーへの快適な部分は残しつつ、初心者や詳しくない人も簡単に利用できるようなシステムにすること、ヘルプの充実などが望まれる。



はてなに関するサービスについて、何か変更してもらいたい部分、改良してもらいたい部分があるときには、はてなアイデアで主張すればアイデアポイントの蓄積によって討論にかけてもらえるなど、ユーザーの意見を取り入れる姿勢はかなり高い。にも関わらず、一部のユーザーから、はてなはとんでもない所だって主張が消えないのは、ユーザーの意見に対する反応が見えにくい、はてな独自な主張、企業姿勢がユーザーによっては受け入れられないものだったりする、ってところにありそう。



私にとっては、はてなの各サービスはそれなしには考えられないくらいどっぷり使ってる物が多いので、各サービスをより充実する方向に力を傾けてくれると嬉しいかも。