投げ銭、支払い方や手数料にまつわる考え


投げ銭に関して、その料金(ポイント)に関する話題がいくつかあがっていました。その辺について思うこと。


投げ銭の支払い方について

投げ銭よりたれ銭、ということで、RSSリーダーに絡めた支払い方をid:moleskinさんが提案していました。

まずはてなRSSに有料コースを設けます。月千円とか。有料コースを選んだ人は自分のRSSリーダーに登録してあるブログの中で、ここにはお金を払いたいなあというところにマーキングをします。そしてマーキングされたブログの持ち主のところに月千円をマーキングされたBlogの数で割った金額が月末に払い込まれる。こういう仕組みです。音楽の定額制配信みたいなものですね。

有料コース、というと逆に有料ならではな付加サービスでもあるのか?と考えちゃいますが、投げ銭と同じくブログの作者に直接報酬を、という意味の有料(料金)ということ。

これは、ブログ単位で購読料(≒投げ銭)を払う、といった形です。この形だと、投げ銭に相当するお金を払う、という行為をあまり意識せずに行えるという利点がありますね。払う側の意識(抵抗?)が低くてすみます。新聞購読みたいな感覚で支払いできます。


例えば最近流行ってきた音楽配信においてだと、個別に1曲1曲にお金を払って買うか、それともアルバム単位でまとめて買うか、というようにいくつかの購入スタイルがある訳ですが、投げ銭のような個人のコンテンツに対価を支払うシステムもこのようにいろんな支払い方があってもいいんじゃないでしょうか。

個別の記事に支払う(投げ銭)という形、あるブログ(ブロガー:作者)に対して支払うという形(上記のRSSリーダーに支払いをつける、元からある個人に対してのポイント送信など)、他にももっといい支払い方が考えられるかもしれません。



というわけで、投げ銭、たれ銭は両方あってもいいんじゃないかなぁというのが私の考え。


ただ、投げ銭のような記事に対して対価を後払いで支払う、という形はいままでほとんど存在していなかった形(料金後払いのレストランとかくらい?)なので、それに対する抵抗は結構大きなものなんだろうなぁという感じはします。私のようにあまり抵抗感じない方がむしろめずらしいんじゃないかと。

払う方も記事を読むたびに、この記事にはいくら払おうかといちいち考えないといけませんし、

すべての記事に対してお金を払う必要はないと思います。また、いくら払うかも、自分の負担(金額的にだけでなく、値段を考えるという心的負担もふくめて)にならないように適当でいいんじゃないかと。

面倒だったら、一律10ポイントで、とか。あ、たれ銭で払えば、金額的なことはあまり考えなくてよいんですね。(月料金を考える必要はありますが)

もらう方だって、もらう度にいちいちメールが届くなんてウザ過ぎますな。しかもメールを開けて見たら、もらったのは1ポイントだったなんてのは最悪でしょう。

これは非常に同感。いちいちポイント送信ごとにメール送られたら、有名ブロガーのメールなんて簡単にパンクしちゃいそう(苦笑) まとめて1日、いや1週間に一度送信とかにして欲しいところ。


そんなアイデアがあったのでベット。
idea:5011 はてなアイデア




はてなに支払う手数料5%

投げ銭、そして他ユーザーに対するポイント送信でもそうですが、ポイントを送る際にはてなに手数料を5%支払わなくてはなりません。

ここに大きな違和感、不快感を覚える方もいるようです。

echoplex - 手数料5% はてなブックマークのポイント送信機能(投げ銭)について

実ははてな内での手数料5%の計算式が、

  • 小数点以下切り捨て。ただし、0ポイントになるときは1ポイントとする。

という形になっているらしいのです。

[俺100]:はてなブックマークの投げ銭機能の手数料を約半分にする技
こちらに詳しく出ています。


結果、どうなっちゃうかと言うと

送るポイント かかる手数料 実際の手数料の割合(%)
1 1 100
2 1 50
5 1 20
10 1 10
20 1 5
39 1 2.6
40 2 5

って感じになります。

20ポイント未満だと、実際にかかる手数料の割合がぐんぐん上がって最高100%に。まぁ、ぐんぐん上がって!と言っても、結局は1ポイントなんですが(笑)


いままで小額決済の方法がなかったのをポイントという形で実現する、と考えれば手数料取られるのはかまわないと思うのですが、ちょっと小額(20ポイント未満)な時の手数料が5%からぐんぐん上がっちゃうってのが、気になるといえば気になります。


これは、月に送ったポイントをまとめて、それに対して5%の手数料、とかになるとそんなに違和感感じなくなるのかなぁ。(要はポイントが少なすぎるから手数料の割合がおかしくなるので)




もうひとつ、投げ銭はブロガー同士で投げあうことが多いと考えられ、そうなると最終的に儲かるのははてなだけなのでは?という指摘。

ここでかなり肝だと思うのがはてなが受け取る手数料の5%。もし同じところをグルグル回ってるだけだったとしても動くたびに5%づつ減っていくので全体として見ると儲かってるのははてなだけって事になるかもしれないというw

これは、ブロガーではないけどブログを読みに来ている読者が投げ銭システムに参加することで、ブロガーの取り分が確保されるようになるんじゃないかと思います。

まぁ、全員が全員支払うなんて到底考えられないですが、一部の人が支払ってくれるようになるだけでもいままで何もなかったのと比べれば+になるんじゃないかと。


またまた音楽配信の例を出してしまいますが、日本では「(P2Pソフトなどを使うことで)無料で音楽を手に入れる手段が存在しているところに有料で音楽配信を行っても、お金を払って買う人なんているわけがない」とよく言われていましたが、実際に音楽配信が始まって、ユーザーが納得できるサービス(iTMS)が始まったら、ものすごい勢いで購入する人々が現れた、というのを見ても分かるように、ちゃんとお金を支払う仕組みができれば、それを使って購入する人は間違いなくいるのです。


投げ銭のしくみは、ブログのエントリだけでなく、さまざまなサイト、ソフトウェア、イラスト、音楽などにも適用できることが考えられます。いままでは面倒な銀行振り込みを使用しなければならない、さらに高額な手数料は取られる、金額も小額では払いにくい、といった大きな壁にはばまれて対価のやりとりができなかったモノに、きちんと対価を支払うしくみができる。

このしくみができる、というのが大事なところだと思うんです。何も全員がきっちり支払わないとダメだ!って話じゃないんです。払いたいと思う人だけでいい。


いままではそのしくみがなかったんですから。