iPhoneで注目すべきは、やはりマルチタッチインタフェース


KAI_REPORT: 時代はiモードからiPhoneモードへ」を読んで。

いまどきの携帯電話は恐ろしく高性能になり、その機能たるや電話機能をはじめとして、デジカメ、音楽再生、ネット閲覧、テレビ再生、各種ツール(電卓やアラームなど)などなど、携帯電話が存在していなかった時代のヒトに見せたら驚くこと間違いなしの情報端末と化しました。

でも、進化していく機能に追いつかなかったのが、そのユーザーインタフェース。新しい携帯電話を購入して、マニュアルを読まずに自分の思い通りの設定に変更したり、使いたい機能を使いこなすのはほぼ不可能でしょう。

今回のiPhoneのデモを見てると、これだったら直感的に自分のやりたいことが可能となっているデバイスだなぁと感じます。もちろん我々はいろんな機能を使いたいんだけれども、それと同じくらいその機能を簡単に使いこなしたい、という欲求もあって、それは今の携帯電話ではほとんど満たされていません。

iPhoneのデモを見てると、実現できること自体は他の携帯電話やスマートフォンでも実現できるものばかりなのに、実際に触ってみたい、使ってみたい、と思わせるのは、この簡単に使いこなしたいって部分の欲求を大きく満たしてくれるからではないでしょうか。

従来のケータイの、ボタンインターフェイスの代表がiモードです。このiモードによってインターネットへのアクセス自体は可能になりましたが、このiモードMS-DOS時代と同じCUI(キャラクターインターフェイス)と何ら変わりありません。そのため時代は目一杯GUI(グラフィックスインターフェイス)であるにもかかわらず、CUIであるケータイアプリと言う特殊領域を生み出してきたのです。

携帯電話やスマートフォンには絶対についているボタン。このボタンを使ってのユーザーインタフェースだから、昔のPCのインタフェースであるCUIと同様なものから脱却できなかったのが、ボタンをすっぱり切り捨ててマルチタッチインタフェースを採用することで、PCでマウスを使って実現するようなGUIのような操作性、いや使い方によってはそれよりも使いやすいものを実現できた。

CUIに留まっていたから、高性能化、多機能化するのにインタフェースがついて行けず使いづらさばかりがつのり、各機能の連携もそれほど進まなかったのが、インタフェースが変わるだけでこうも魅力的に映るものなのか、という。


この変化がアップルだけで終わるのか、他社がこぞって追従してくるのかは、これからどんな携帯電話・スマートフォンが発売されるかを見ていくことでしか分かりませんが、こういう改革的な製品を作らせたらやっぱりアップルはダントツですね。



むしろ、このマルチタッチというインタフェースは、携帯電話のみならず、タブレットPCへの採用なども期待できるかも。