初心者をインタフェースだけで救えるか?


naoyaのはてなダイアリー - インタフェースの話を読んで。

ウェブにしろゲームにしろ家電にしろ、人が何かしらの操作をしないといけないモノのインタフェースって大事ですよね。なにしろ、ヒトとそのモノとの接点がインタフェースなんだから。

インタフェースが良く出来ているモノは、使ってるだけでなんかウキウキしてきませんか? 今ではすっかり大人気になったiPod、最初にあれを触った時のホイールをくるくるっと回して曲を選んだりボリューム変えたりするのは、触ってて思わず「おおっ」と言っちゃうワクワク感がありました。

あれがただのボタンだけのインターフェースだったら、そんなに感動はなかったと思います。

モノ自体の質が、インタフェースの善し悪しでよくも悪くも増幅されるんだと思います。


初心者に分かりやすいこと、と全ての習熟度の人で効果的に利用できること、もちろん両方を満たしているのが理想的なインタフェースなのでしょうが、どっちに重きを置いたらと考えたら、やっぱり後者。初心者はいずれ卒業するのだから、最初から全ての習熟度の人で効果的なインタフェースを覚えてもらうのがいい。


それが、「初心者でも分かりやすいように」という議論になった途端に「初心者でも理解できるように目に付くところに説明を設けよう」という案がなぜか出てきたりする。でもおそらくどんなに不慣れな人でも、更新直後の画面がそういう動きをするということを一回か二回経験すればそれは理解できると思うんです。おそらくそういうインタフェースこそが初心者でも分かるし、上級者にもストレスのないインタフェースということなのかなと思います。

でも、なんだかんだいいつつ、自力で使える人達はまだよくて、ほんとに右も左も分からないような人達もいます。

年配な人に教えると、とても一回や二回じゃあ理解してもらえませんよ(笑) 自分の両親(50代)にはてなダイアリーの使い方教えて、「さあ、やってみて」とやらせてみたら、日記を書くを押して日記編集画面に入ったのはいいけど、いきなり「この内容を登録する」を押して「あれ!何も文章がでてこないよ!」って。何回も練習してみて、毎日日記を書くのにトライさせて数日経ったところでこの調子。


「・・・何も文章打ってないのに出てくる訳ないやん!」
「あっ!」


なんというかもう、未知の世界です。


このくらいの初心者には、もうひたすら体で覚えてもらうしかなくて、そういうときにはインタフェースうんぬんももちろん大事ですけど、チュートリアルやヘルプがどれだけ充実してるか、ってのもかなり重要な部分だったりします。

全ての習熟度の人に効果的に利用できるインタフェースを作り、初心者には初心者に向けたチュートリアルなどを用意してインタフェースを体感することで入り口から入りやすくする。無理に両方をインタフェースだけで解決しようとしないで、分けて考えるのもそれはそれで大事だと思います。

今更紙?とか思うかもしれませんが、使い方をこと細かに流れで説明してるページがpdfファイルで印刷できるようになっていたりすれば、こういう年配の人がいざ使ってみようってときでも、印刷した説明を見ながら試して行くことでだんだん覚えて行けたり。


あくまで、インタフェースは初心者とか区別しないで全ての習熟度の人が効果的に使えるものとしての設計を。そして、初心者はチュートリアルのような導入部や、操作が分からなくなったときに参照できるヘルプを充実させて、初心者から卒業させることを狙う。

現在のはてなを利用していて、前者は試行錯誤しつつだんだんと進化しているように感じますが、後者はまだまだ足りないと思います。特に新サービスにおいて。足りないというか、機能が増えすぎるのに追いついていないって感じかな。




それにしてもインタフェースの話ひとつとっても、こんだけユーザーとの対話があって、それがそのうち実現するだろうってのが想像できるとこが、はてなはてならしいところかな。こんなにオープンにユーザーと運営側がコミュニケーション取ってる例、他じゃほとんどみたことありません(笑)