山田祥平のRe:config.sys 記録と記憶と、時々、解像度

新しい技術に初めて触れたときには目が曇りがちだ。つい過大に評価してしまう。ノンフィクション作家の山根一眞氏は、フォトイメージングエキスポ2007初日の基調講演で、こんな話をしてくれた。新しいものが出ると、すぐに飛びつくタイプの山根氏は、'95年に発売されたカシオのデジタルカメラQV-10」を絶賛しつつ、当時、大量の写真を撮影したときのことを懐かしみながら、でも、今、手元に残った画像は記録としての価値がないと残念がる。

 なにせ、このカメラの生成する画像は320×240ドットの約8万画素、いわゆるQVGAのサイズだ。山根氏は、どうしてそれを美しいと思ったのか不思議でしょうがないと当時を振り返る。

同じQV-10で盛り上がった一人でした。正確にはQV-10Aでしたが。


なんだろう、美しいとは思わなかったけど、「カメラがデジタルになるとこうなるんだ!」と、ものすごいワクワクドキドキしながら使ってた記憶があります。

撮ってすぐ見られる。フィルムがいらない。パソコンにすぐ反映できる写真を取り込める。回転型のレンズで普通のカメラじゃありえないアングルで撮影可能。

どれも、それまで使ってたアナログカメラじゃ成しえないことばかりで、とにかく使ってて楽しかった。


カメラがアナログからデジタルになって、撮影枚数を気にしなくてよくなり、カメラを使う機会がアナログだった時代よりずっと増えました。そして、携帯電話にもデジカメが搭載されるようになり、簡単に写真をやりとりすることができるようにもなりました。

デジカメが次にワクワクさせてくれるのは、どんな機能がついたときなんだろう。立体を撮影できるカメラとかも、後何十年かしたら出てきてたりするのかな。