はてブはただ見ていても楽しくない
「はてなブックマークがアレすぎませんか?気持ちはわかるけれども。いくらなんでも。」を読んで。
もう何度と無くこういう話を見てるけど、ソーシャルブックマークを理解する上での重要な部分だろうから取り上げてみる。
今日の見ると本当にオタとコンピュータ好きな人とアレな人(モテない、鬱、やせたい、嫌韓、ロリ、後ろ向き全開等)
のためのエントリーしかないなー。日常では一日何分も考えてないような事柄が、ここでは生活の全てのような勢いだ。
みなさんは本当に一日中二コ動やアニメやプログラミングのことばかり考えてるのだろうか?
はてなブックマークのどのページを見ての感想か書いてないので分からないけど、おそらくトップページ(人気のエントリー)を見たのではないかと思う。あそこは、はてなブックマークをつかっているブックマーカーの多くが興味を持っている話題が上がってきているだけで、ブックマーカーが一日中それらの話題ばかり考えている、というのとイコールではない。
それぞれ個々のブックマーク自体はその記事を読んでブックマークするだけだから、せいぜい数分の話で、しかもウェブ上にあるモノしかブックマークできないのであれがブックマーカーの思考の全てを表しているわけではない。今いる、はてなブックマーカー達が多く興味を持っている記事がブックマークという投票で上位表示されているだけであって、あの上位に並んでいることばかりを考えている人たちしかいない、ってことなのではない。
ソーシャルブックマークはそのユーザーの思考(興味)を集めて、集計して、表示しているだけ。そこからは、ブックマーカーという集団が多く興味を持っている話題は分かるが、それはブックマーカー全員が人気ブックマークの話題を考えているということにはならない。まして、それだけしか考えて無いなんてこともない。
試しにどこかのブックマークエントリ中でブックマークしているユーザー名をクリックして、その人がブックマークしている記事一覧を見るってのを何人かやってみると、人によって全然違う話題を、人気ブックマーク上位に入っていないような話題をブックマークしている人が多いのに気づくと思う。
ソーシャルブックマークの存在すら知らないような人達に情報収集力付けさせてブックマーク作らせたら、どんな話題をひっぱってくるだろう。
女子高生だけで作るブックマークとか、50代以上だけで作るブックマークとか。おもしろそー。
そういう層の何に興味を持っているかが分かるって意味では面白そう。
でも、もちろん、それが自分の興味と一致するかって言ったら、たぶんそんなことはないだろうけど。
増田も含めて、なんか息苦しさを感じてしまう。得たいの知れないどんより感。もっとぶわーーって空飛びたいよおって感じというか、おれたちゃフリーダム!って感じがほしいんだ。
かといってどんな話題なら空飛べるかは、俺自身もよくわからない。でも爽快感があって、おもしれーー!!感動!!と思えるような話題がどこかにあると思うんだけどなー。
たぶん、その息苦しさってのは、はてなブックマークで人気エントリーに出てくる話題や増田で書かれている話題と自分の興味が違うことに対する違和感。ソーシャルブックマークで人気のエントリーだからってそれに興味を持ってなきゃいけないなんてことはないし、増田に浸りきる必要も無い。どっちも参考程度に眺めてればいいのだと思う。
はてなブックマークや増田を見るのは面白いけれど、あまりそれに捕らわれすぎてしまうと空を飛ぶ翼をいつの間にか奪われてしまう。多くの人が興味を持ってる話題があるからって、それに興味がなきゃいけないなんてことはない。
爽快感があって、おもしれーー!!感動!!と思えるような話題は無くはないけれど、それを見つけようと思ったら、人気エントリーみたいな上辺だけ見てても見つからない。ちょっと視点を広めて、注目のエントリーをだーっと数百件見てみるとか(中まで読まずにタイトルだけでいい)。
なかなか「これは!」って話題に出会えないと思うけれど、ネットなんてそんなものなのだ。自分にとって興味深い話題はほぼ確実にあるのだけど、それを見つけようと思ったらそれなりの努力はしなければならない。ソーシャルブックマークを楽に面白い話題を発見できるサービスだと思ってるとしたらそれは違う。「大勢の人の興味の集計=自分の興味」ではないから。
あれは、大勢の人の興味を可視化してくれて、ネット上の多くの石(情報)の中から、玉(素晴らしい情報)を見つけるときの手助けになるツールなのだ。
だから、人気のエントリーを眺めるより、注目のエントリーを眺めてた方が面白い話題に出くわすし、自分の興味対象が分かっていれば、それをタグ検索などで調べることでそれについての面白い記事候補を探せる。
自分にとって面白い、興味深い話題をブックマークしている人をみつけて、その人をお気に入りに登録しておけば、その人はあなたのためじゃなく自分のためにブックマークしているにもかかわらず、あなたもその人が見つけてきた面白い、興味深い話題を知ることができる。
そんな風に可視化された人の興味を利用して情報収集に役立てるためのツール。