アクセス数や被ブクマ数にだまされない


アクセスカウンタって誰が見るの? - おちもなにもないただのにっき。」を読んで。

アクセスカウンタを一番良く見るのはもちろんそのサイトの管理人だってのは間違いなさそうだけど、そのサイトを見に来た人がアクセスカウンタをどう見るか?ってのは人によっていろいろありそう。


あるサイトの記事を見て、「このサイトは初めて見たなあ」って時にアクセスカウンタを見ることはよくある。そこから感じるのは、そのサイトが新しいのか、長く続いてるのかというサイトの年齢?みたいなもの(アクセス数が多ければ長く続いてるのだろうし、詳細なアクセスカウンタだと全体/一日とかがあってそれがより分かりやすいし、アクセスカウンタに併記してサイト開設日などが記載されてることも多い)、どれくらいの人に読まれてるかというそのサイトの規模、なんかだけど、記事は記事、アクセス数はアクセス数なので、アクセス数と記事の善し悪しを直接関連づけたりすることはない。



だいたい、アクセスカウンタなんてサイトを移転した人用に初期数値を自由に設定できるようになってたり(多く見せようとすれば可能ってこと)、一度アクセスしたら、同じIPの人が再訪問してもしばらくの間カウンタは増加しない設定もあれば、リロードするだけでがんがんアクセスが増えていく設定もあるし(UUとPVの違い)、そもそもアクセスがあるからと言って、それがそのサイトの記事の内容を保証することは何ら無かったりする。トラックバックスパムを打ちまくったり、釣りタイトルで人をおびきよせたりした場合だって、リンクから誰かがそのサイトを訪問する度にアクセス数は1ずつ増えて行くのだから。



そんな当てにならない数字なアクセス数ではあるけれど、そのアクセス数の中にはそのサイトの記事を気に入って訪問するようになった人のアクセスやどこかで紹介されてやってきて記事を気に入る人のアクセスもしっかり含まれてるので、アクセス数と記事の善し悪しの関連が全くない、ってことも無かったりする。ものすごい大雑把に「ああ、ここは毎日1万とかアクセス数あるから大手なんだなあ」とか「まだアクセスが5000とかしか行ってないけど、いい事書いてるなあ。まだ有名になってない良いサイトを見つけた!」ってくらいの判断をする目安にはなる。


分かりやすい数字の魔力


アクセス数とか被ブックマーク数とかってのを、そのままストレートに自分のサイトの評価と結びつけてしまう人をたまに見かけるけど、アクセス数はサイトに訪れた人の数、被ブックマーク数はあなたの書いた記事をブックマークした人の数、でしかない。



どこかからあるサイトの記事を読みにやって来た人が、実際にそれを最後まで読んだ後にその記事を良かったと思うか駄目だこれ、と思うかはいろいろ分かれるだろうし、そもそも最後まで読んでもらえる保証も無い。だから、あるサイトの記事を良いと評価した人の数はアクセス数よりずっと小さな数字になる。

ブックマークも同様に、誰かがある記事をブックマークする理由なんて、「その記事を良いと評価したから」以外にも「これはひどい、と感じることを書いてたから」「おかしなことを言ってる人がいるのでウォッチ対象として」「面白そうだから後で読むために」「記事はどうでもいいけど、他のブックマークコメントに一言言いたかったから」などなど、さまざまで、だから被ブックマーク数がそのサイトの質を評価してるなんてことは全然ない。

アクセス数や被ブクマ数が多いサイトは、それらの数を稼ぐ何か(良いと評価される内容、長く続けたことによる固定読者層の存在、あちこちにスパム行為しまくって稼いだアクセス、無駄に人を煽って炎上気味に盛り上げてる、などなど)を持ってるってことは確か。



あるサイトの質がどうかなんてのは、明確にそれを示すような分かりやすい数字は無くて、アクセス数や被ブクマ数みたいな不確かな数字から大雑把に類推したり、自分で実際に記事をいくつか読んで判断したりするしかない。



アクセス数や被ブクマ数はサイト運営を続けて行く上で大きなモチベーションになる数字だけど、その数字の変化を気にするあまり、それらの数字を稼ぐことにばかり夢中になって肝心の記事の内容がおろそかになったサイトはつまらない。

そういう意味でアクセス数や被ブクマ数は囚われすぎず、たまにちらっと確認して自分のモチベーションの糧にするくらいの付き合いかたが一番なんだろうと思う。