デジカメ普及による写真撮影環境の変化


デジカメを 持っているけど ケータイで! デジカメ利用は イベントの時のみ:Garbagenews.com」を読んで。


個人用にも使えるデジカメが登場してから、たった十数年で一気に普及してしまったデジカメ、いまやほとんどの携帯電話についてますし、コンパクトデジカメやデジタル一眼を所有してる人もずいぶんと増えました。

これだけデジカメが普及したのは、高性能化、小型化、低価格化がすごい勢いで進んだからで、いままではカメラを持っていなかったような若年層まで携帯電話のデジカメを持つように。



デジカメというと、カタログなんかを眺めるといろんなよく分からない数値がずらっと並んでて、何がいいのかさっぱり分からないなんて人が多そうです。一番分かりやすい画素数を当てにする人も多いですが、画素数が高いからと言って綺麗に写るか?と言ったらそうでもなかったりします。


デジカメの場合、大きく分けると携帯電話、コンパクトデジカメ、デジタル一眼の3つに分かれます。

携帯電話 コンパクトデジカメ デジタル一眼
値段 0〜7万円 1万〜10万円 5万〜数十万円
画質 ★★ ★★★★
サイズ ★★★★ ★★★

ごく簡単な比較表。


値段は携帯電話の場合、携帯電話自体の価格になりますから0円から今の高級機種だと7万円くらいまででしょうか。携帯電話はほとんどの人が持ってるので、携帯電話を買うと自動的についてるって捉え方の方がしっくりくるかもしれません。

コンパクトデジカメは1万〜10万円くらいまでで、1〜4万円程度の低価格機、4〜7万円程度の高級機、7万円〜のマニア向けや特殊機能付きなもの、と分類できます。

デジタル一眼はここ数年でものすごい値段が下がっていて、本体だけなら5万円程度からあります。ただし、デジタル一眼はレンズが別売りなので、購入時はレンズの価格も考える必要があります。デジタル一眼もコンパクトデジカメ同様、いろんな価格帯があります。



画質はそれぞれのカテゴリが変わるとガラッと変わります。同じ画素数でも、カテゴリが変わると全然別な写りだと考えた方がいいです。

携帯電話のデジカメも、手ぶれ補正やオートフォーカスなどが採用されて高性能化していますが、どんなに頑張っても携帯電話のあの小さな本体の更に一部分に収まるように作らなくてはいけないため、どうしても画質が上がりません。あと、本体が軽いため、どうしても撮影時に手ぶれしやすいのが難点です。フラッシュも電池容量の兼ね合いからおまけ程度なものがほとんどです。

コンパクトデジカメになると、ある程度のサイズのレンズになったりCCDやCMOSといった光を受ける部分の面積が大きくなることから、同じ画素数でも携帯電話のデジカメよりは綺麗に写ります。また、上の表にはないものの大きな違いとして上げられるのが操作性。携帯電話のデジカメでは撮影時の記録に時間がかかったり、閲覧が重かったりするものが多いですが、コンパクトデジカメになるとその辺はサクサク動く様になります。(あまりに価格の安いものは遅いかも)

デジタル一眼になると、レンズは光をたくさん取り入れる明るい物が使えますし、光を受ける部分の面積が更に拡大されているので、写りは更によくなります。デジカメの本体サイズと写りは反比例すると思って間違いありません。操作は難しくなりますが、自由度が増していろんな撮影が可能となります。


撮影という行為の普及

デジカメ以外にも、音楽再生機器なども同様なのですが、技術発展による小型化、低価格化によって撮影するだけ、聴くだけなら、ものすごい低価格、また小型なもので楽しめるようになりました。だから、両方を兼ね備えた携帯電話が若い人にとってはなくてはならない道具になっています。

一方、小型化・低価格化というのは品質を犠牲の上で成り立っていることが多いため、より高い品質の撮影、音楽再生を楽しもうと思ったら、より大型の装置や高価な製品を買う必要があります。



デジカメでいうと、カメラがデジタルになり、プリントされた写真ではなくてデジタルデータでPCなどを使ってモニタ上で写真を見る事が可能になって、写真の閲覧スタイルがずいぶんと変わってきました。昔はアルバムやある程度引き延ばした写真を額に入れて見るくらいだったのが、今では家庭用の大型液晶テレビにデジカメを繋いで再生するなんて閲覧方法もごく普通に行えるようになっています。40インチとかいう巨大なサイズに写真を引き延ばしてみるなんて、いままででは考えられなかった閲覧方法で、そのためにはより高画質で撮影可能なカメラが必要となるため、そこでいろんなカテゴリのカメラの使い分けが発生するんでしょう。

携帯電話は日常メモやスナップを携帯電話本体で楽しむもの、コンパクトデジカメは旅行などの写真を綺麗に保存しておくため、デジタル一眼は写真を趣味とするような人がより高画質な撮影を楽しむため、という。



デジタルカメラはフィルムじゃなくて本体内メモリやメモリーカードに撮影データを保存しますが、この保存データを他の機器に移動するのが結構面倒だったりします。数年前から、通信技術を使ってケーブルなどの接続なしに写真データを他の機器に転送できるようなデジカメやメモリカードが登場してきていますが、今後これらの技術がより一般に普及していく時期がきそうです。



また、閲覧もPCモニタやテレビによる再生以外にデジタルフォトフレーム(メモリカードのデータを液晶で再生する写真立て)が製品化されていますし、フォトビューワーなる画像データ保存と閲覧を目的とした機器があったりします。気軽にいろんなシチュエーションで写真撮影が可能となって、個人が撮影する写真の枚数は格段に増えてきてるため、今後は撮影した画像をまとめておくフォトストレージが出てくるか、ネット上のフォトストレージサービスがより普及するかして、多くの写真を保存、閲覧、共有できるような装置やしくみ、サービスが増えそうです。