Youtubeにおける角川の動画投稿への対応


「YouTubeはコミケ」「キーワードは愛」--角川社長が語るMADとの付き合い方:ニュース - CNET Japan」を読んで。


黙認なのか、削除するのかと、いろんなコンテンツホルダーがネット上に上げられたMADの対応に苦慮する中、いち早くMADを認め、有効活用しようとしている角川のYoutubeにおけるMAD取り扱いは、次第に角川公認とされたMAD動画が現れてきてたりして、じわじわではありますが、着実にMADの承認作業が進んでることが分かります。


YouTube - [角川公認MAD] 秒速5センチメートル風 涼宮ハルヒの憂鬱PV


上述で紹介してるリンク先は、そうした角川の取り組みを紹介した記事なんですが、その中で出ているMAD動画への対応方法中に出てくる10のケースへの分類が興味深かったので、画像から表に起こしてみました。

具体的にはまず、社団法人日本音楽著作権協会JASRAC)を紹介し、楽曲の使用許諾を得られるようにGoogleを交渉の座につけた。また、角川HDのコンテンツが使われている動画を1つ1つ視聴して10種類に分け、それぞれのコンテンツの投稿者に対し、動画を公認するかどうかなどを通知した。
ケースNo. 動画ケース 動画公開の継続 バッジ・広告の掲載 ユーザへの還元
1 短めのオリジナル本編動画(3分程度)の場合 ×
2 DVD発売以降にアップされた本編動画(OP、ED含む) × × ×
3 アップしたユーザーが権利を有する動画(ユーザー出演、ダンスなど)
4 PVそのままの動画 ×
5 角川が権利を有する素材(映像)のみをベースとしたMAD ×
6 角川が権利を有し承認する素材(映像)のみをベースとしたMAD
7 作家が嫌がるMAD(愛がない) × × ×
8 他の権利者が管理する素材を使ったMAD × ×
9 ユーザーによる字幕、吹き替え × ×
10 静止画などに音楽を乗せたもの(音楽メイン) × ×

画像が小さいので、間違ってるかもしれませんが。


一口にMADと言ってもいろんな種類がありますが、この表では角川が権利を有する映像、素材などを含む動画投稿について10のケースを想定して、それぞれの対応が設定されています。


こうやって何がよくて、何がダメという基準を明確に設定してくれると、MADを作ったり動画投稿したりするユーザー側もそれに従おうとする動きが出てくるように思います。今までの黙認なのか、気づいてないのか、何が良くて何がダメなのかがさっぱり分からなかった状態から考えると、かなり建設的に事態が進展してるのが分かります。



今はこうした取り組みを行っているメーカーはまだごく一部に限られていますが、こういう手法が広がって多くのコンテンツホルダーがこうした動きを取り入れるようになれば、例えば上記表の8のようないくつかの権利者がいるような素材を使ったMADも動画公開が公式に認められる様になるかもしれません。