ウェブという名のトラック競技

半径ワンクリックという名の釈迦の掌から抜けられないジレンマ - 煩悩是道場」を読んで。


ブログも長らく続けていると、だんだんと取り上げてるネタが何度も何度も定期的に上がってくることに気づくようになり、気づいたら、決まりきったいくつかのネタを回してるだけなんじゃないかという暗澹たる気分になる夏休みもそろそろ後半にさしかかった頃でしょうか。



どんなジャンルでも、数年に渡って語り続けてればだいたいのネタはでつくすもの。かつての個人サイトやコミュニティ、ブログなどの多くが数年程度で盛り上がりが終焉を迎えて閉鎖されていくってのは、共有できる話題が語り尽くされたからかもしれません。



ひたすら垂れ流されるものを受動的に見るしか無いテレビと違い、ネットは自らが見たいものを探して見るのが中心となるので、自分が観察する対象はどうしたって自分の興味がある界隈が中心となります。観測範囲をどんどん広げたとしても、自分の興味に沿って広げている以上はどうしたって似た様なサイト、繋がってるサイトが入ってきてしまう。

ランダムに、自分がさほど興味がない分野をも観測範囲に入れていけば、半径ワンクリックから脱出できるのかもしれませんが、おそらく半径ワンクリックを脱出する前にその人の情報処理能力を超えてしまうのが関の山でしょう。



同じネタが定期的に繰り返されるってのは、陸上競技でトラックを延々と回り続けるのに似てるのかもしれません。

ただ、このウェブという名のトラック競技は、観客席で見てる観客がどんどん入れ替わってたり、たまにはしごや網みたいな障害物が置かれてたり(揉め事とか)、いつの間にか一周の距離が伸びてたり(話題の増加)と一見同じ場所をぐるぐる回ってるだけに見えながら、そうでもなかったりします。

どの周回からも自由に飛び入りできますが、そこで名をなすにはずっとトラックを走り続けないといけません。



いつ走り出したのか、なんか気づいたらこのトラック競技に参加してたような気がしますが、マイペースなせいでまだまだ回れそうです。