地方が新たな仕事を普及させるのにはネットは欠かせない要素

地方に仕事を。 - かみんぐあうとっ」を読んで。

どこで生きていくにしても、食べて行けるだけの収入を得られる仕事があるというのは大事な前提。地方が疲弊して人口が減っていくというのは、そこにある仕事が減っているというのと密接な関係がある。


人生において重要な住む場所


人が生きていく上で、その人生においてどこにプライオリティを置くか、何を優先するか、というのは人それぞれ。仕事だったり、家族だったり、住む場所、ライフスタイルとかもある。

でも、どんなプライオリティを持っていたとしても、住む場所というのは大きな影響力を持つファクターなのは間違いない。



住む場所を一番重要だと考える人は言うまでもなく。

仕事なら、職場の場所に左右される。仕事する場所を選ばないノマドワーキングの様なワーキングスタイルも時代に合わせて出て来たが、その普及・拡大にはまだまだ時間がかかる。そして、ノマドワーキングも100%場所に依存しないスタイルはまだ少なく、その場合の作業場所や人と会う場所は多くの場合、都会に限定される。



家族やライフスタイルが重要だ、という人の場合もやはり住む場所は大きなファクターであることが多い。子供がいるから教育環境に良い場所を選ぶ、病人が居て療養に良い場所を選ぶ、老後で自給自足な生活を望むとなると自給自足に必要な農業などを行える場所、脱サラしてペンションでも開こうかって人なら観光地などなど。


生きていくために必要なこと


生きていくというのは、食べていくことができる、とも言える。つまり、何らかの収入源を持っていて食べることに事欠かないということ。収入を得るための仕事は、自らで何かを行う自営業か、その土地で働ける仕事に就くかに別れる。



自営業の場合には販売先が地元に限らず広範囲に及ぶような業種ならそれほど場所は重要ではないかもしれないが、地元の人相手の商売やサービス業などの場合には地元の人口規模に大きく依存する。そして仕事に就く場合には、その土地から通える地元にある仕事から選ぶ以外はない。



地方を再生・活性化させるというのは、人口を増やす、つまり仕事を増やすということと直結する。しかし、仕事ってのは、しかもその場所での仕事ってのを簡単に作れるかというと、なかなか難しいのが現実。

地元の人相手の商売やサービス業、公務員などは完全に人口に依存するので、ここは無理に多く増やしても結局は淘汰されるだけ。そうなると、地域外に向けての何かということになる。


収入スタイルの変化


一つの職業からの収入だけでは足りない部分を副業で補うという収入スタイルも最近、よく聞かれるようになった。


それだけで食べて行くに足りるだけの収入を得るのが難しくても、ある程度の収入が得られるような、副業的な仕事を組み合わせて収入をまかなえるのであれば、住む場所に関しての自由度は少し上がるかもしれない。


ネットにより減る仕事、増える仕事


ネットが登場したことによって大きく影響を受ける職業が出てきた。どこで購入しても基本同じ物が買えるような商売、書籍や音楽メディア、映像メディア、ゲームなどは、あえて地元の店で買う理由というのは無く、ネット通販業者に販売の多くを奪われており、今後もその傾向は止まらないだろう。電化製品なども、安く買おうと思えば地域販売店よりも量販店、量販店よりもネット通販店という構図になっている。


こうしてネット通販が盛んになれば、販売店は減少することとなるが、商品の輸送をまかなう流通業は増える。また、地元独特な物を取り扱う商売なら、ネット通販で販売先を全国に広げて規模を拡大できる可能性もある。



ネットが普及して世の中の構図が変わって行くことで、増える仕事、減る仕事がある。地方に関して言えば、減る仕事の方が多く目につく。どこででも買える品物を取り扱う店は本当に減った。


新たな仕事を作るきっかけとなるネット


ネットを通じて知名度アップすることで成功した地方の仕事もまた、ネットの普及により増えて来ており、ネットによって集約される仕事、ネットによって知名度アップして新たに増える仕事と、ネットの存在は仕事のあり方に大きな影響を与えている。



閉塞状況な地方で新しい仕事を起こして広めるためには、地域外へのアピールは欠かせない要素で、今の時代にはそのための広報手段としてネットが活用できる。また、外へのアピール以外にも、地域住民同士の双方向的なやりとりにネットを活用する事で、今までに無かった新たな刺激が生まれ、新しい仕事を生み出すきっかけとなる場合もある。



地方における仕事を増やす取り組みにはネットの活用は欠かす事ができない要素に思うが、一方で地方におけるPCやネットの普及率は都会のそれと比べて非常に遅れているというのもまた事実。

PCやネットの活用の普及がこれからの地方の活性化に重要な部分ではないかと思う。