ステルスマーケティングに対抗しうるのはアルゴリズムなのか、それとも・・・

年末年始で話題になっていた食べログステマことステルスマーケティング。業者が有料で「やらせ」な書き込みをすることで特定の店の評価を操作したという問題だが、レビューしている人の過去の投稿数を参考にすることで、怪しい評価かどうかを判定するサイトが登場した。



ステログ

判断基準:4.0〜5.0といった高評価をつけた人のうち、過去にレビューした数が少ない人の割合を出してます。60%以上はヤラセの可能性があると判断しています。

http://crazyworks.jp/stlg/

調べたい食べログ上の店舗情報のURLを入れると判定してくれます。判定結果には「ガチヤラセ」などの過激な文言が出力されて物議を醸し出していましたが、今日見た所「おや!!??」というマイルドな表現に変わっていました。

2012.01.18 02:27:様々なご意見、ありがとうございました。アルゴリズムを変更しました。投稿が15件いかないものは、判断不可にしました。

http://crazyworks.jp/stlg/

この手のアルゴリズムによる判定は、投稿数に大きな影響を受けるので、投稿数が少ない場合には判断不可というように仕様を変更したようです。まあ、投稿数が少なければ判定も何もないのですが、地方の店などは投稿数が少ないのがデフォルトなので、こういう予想は使えない、いやそもそもステルスマーケティング以前に評価がほとんど無い、という状態ですね。


個人的には、食べログのアカウントがツイッターFacebookのアカウントと紐づいて、知人がオススメしているお店を見られたらなぁ、と思ったりします。

食べログのステルスマーケティングを判断する「ステログ」

味覚の趣味傾向というか、味の好みは参考にできる知人情報を知りたいってのは確かに思うので、個人が特定できるアカウントと紐付けてもらうってのは参考にできそう。

食べログ」のやらせ問題で、消費庁の福嶋浩彦長官は会見で「やらせをもって違法とするということは、景表法の体系自体からすると難しい」と述べた。やらせは消費者各人が、自衛するしか手段がないことを示した。

消費者庁「食べログ」のステマは法規制無理 | ゆかしメディア|『ヘッジファンド』から『慶応幼稚舎』まで | 1

やらせやステルスマーケティングが横行するネットの情報を判断する難しさ - 北の大地から送る物欲日記」でも書きましたが、やらせかどうかを判断するのは非常に難しい問題。消費者各人が自衛と言っても、それぞれのレビューがやらせかどうかなんて分からないので、特定の人を信用するとか、全体の傾向を参考にする、くらいしかないんでしょうね。



不特定多数の人の口コミ情報が信用できるかどうかは、性善説にのっとった信頼的なところがありますから、今回のようなステルスマーケティングという評価操作が行われていたという事実が明らかになるということは、口コミ情報の信用度がどんどん下がって行くというのに結びつきます。

口コミ情報の信用され具合というバランスが信頼側に戻るのか、当てにならないから参照しないという形になってしまうのか、これからの綱引きが続きそうです。