Gunosyはまだ使ってないけど、騒動を眺めてて思うところ

グノシー 無料で読めるニュースまとめ
ここ数日見かけるGunosyについての話題について。



Gunosyってのは、ユーザーの興味にあった記事を配信してくれるWebサービスで、 TwitterFacebookで言及していることや、はてなブックマークにブックマークしている記事等からユーザーの興味を解析し、1日1回、決められた時間にユーザーの興味に合った記事が配信されるというもの。


似たようなサービスの「サービス終了のお知らせ」を既に利用してて、Gunosyも似たようなものかな?と思って興味はあったもののスルーしてたんですが、今回の騒ぎでどんなものかとアカウント登録してみました。だから、まだ使い始めたばかりで、Gunosyの記事配信っぷりがどんなものかってのはまだ分かりません。


毎日新しくアップされる情報とユーザーの興味


Webには毎日、物凄い数の新しい情報がアップされています。新聞社や大手ネットサイト、ブログなどの記事もあれば、twitterのつぶやき、写真や動画など、さまざまな形式で膨大な数の情報が今こうしてる間にも新しく生み出されています。


こうしてweb上にアップされる情報の全てを把握することは恐らく不可能です。でも、facebooktwitterなどでリンクを貼って紹介されているもの、各種RSSでの更新情報を集めることで、新しく公開された情報を、部分的にではありますが収集することは可能です。



ただ、毎日次から次へと更新される情報の全てを追いかけられるような人はそうはいません。一日中ネットに張り付いてなきゃダメですから。自分が興味ありそうな情報だけをまとめて教えてくれればいいのに!って思うユーザー側の思いに応えるのが「Gunosy」や「Crowsnest」みたいなソーシャルニュースサービス。



ソーシャルニュースサービスがやってくれるのは、膨大に収集された新規情報から、ユーザーが興味を持ちそうなものをフィルタリングして数を絞り込んで提供してくれるという作業。ここで重要なのは、ユーザーが興味を持ちそうなもの、ってのをどうやって判断するか、ということ。


それにはユーザーがどういう情報に興味があると判断しているか、というユーザーの行動情報が必要となります。facebooktwitterでリンクを貼って紹介している(興味ない記事を紹介したりしませんよね?)、facebookでいいね!やtwitterでお気に入り登録してる、はてなブックマークでブックマークしている、などの行動がそれに当たります。


また、直接的な行動ではなくても、その人のfacebookのニュースフィードやtwitterのタイムラインによく流れている情報とか、興味対象が似ている人が興味を示している情報とか、ユーザーが興味を持つジャンルで多くの人が興味を示している情報とか、そういうのもまた、あるユーザーが興味を示すかもしれないという指標となります。



ソーシャルニュースサービスでは、各ユーザーがどういう情報に興味を示しそうかというユーザーの行動情報を元に、収集した新規情報の中からそのユーザーにお勧めしうる情報を選択し、提供しています。


新しい情報の価値を現場で判断し続ける人達とそれを後で見る人達


webにアップされている自分の興味がある情報をブックマークし、それを共有するのがソーシャルブックマークサービスで、日本だとはてなブックマークが一番メジャーなサービスですが、ブックマークされたという情報はリアルタイムにどんどん蓄積されていくため、世の中の(正確にはブックマーカー達の、ですが)誰かが興味を示した情報がどんどんと新しく登場してきます。大勢がブックマークする情報を元にしているので、web上をあまねく新しい情報を探して彷徨うブックマーカーがいればいるほど、あっという間に新しい誰かが興味を示した情報を浮かび上がってきます。



私は普段、「はてブニュース - 新着情報」に流れる記事リストを眺めつつ、自分が興味ありそうな記事だけ拾い読みしてるんですが、一日中15分おきとかに新しくある程度の数のブックマークがついて上がってきた記事がリストアップされていくので、はてブで話題になる記事に関してはほぼ見逃すことはありません、ずっとリストアップされる記事をチェックし続けられれば。実際はそんなに頻繁には見ておらず、一日数回、PCの前に座ってるときくらいなので、見逃しまくりですが。



一方のソーシャルニュース系のサービスで紹介される記事は、それを読む人々が厳選されたある程度の数の記事を見せてくれればいい、って所にニーズがあるため、一日分をまとめて1ページで数十記事程度までにまとめて紹介される形が多いです。更新頻度が一日一回が一般的。twitterなどで紹介されているその手の記事リストみたいなのはそういう形のが多いですね。



自分でこうやってブログ書いてて、たまには数千〜万単位のアクセスがある記事が出たりするので分かるんですが、アクセスの波って更新した時から順番があるんですよ。私が観測してる自分のブログ(ここ)へのアクセスだと、こんな感じになります。

  • (スタート)更新直後にはてなブックマークセルフブックマークしてtwitter連携でtwitterに更新情報を流す
  • (数分〜数時間)twitterのタイムライン見てる人がパラパラっとくる
  • (数分〜数時間)はてなブックマークがぽつぽつ付き始める
  • (数十分〜)はてなブックマーク経由でアクセス
  • (数十分〜数日)twitterでリンク貼られた発言からのアクセス
  • (スタート〜)RSSリーダー経由で定期的にここの更新を読んでくれてる人がくる
    • (↑ここまで一次反応)
  • (半日〜数日)ニュースサイトや他のブログで紹介されてアクセス
  • (半日〜数日)ソーシャルニュースサービスで紹介されてアクセス
  • (半日〜2日)はてなブックマークでホットエントリ入りしてアクセス
    • (↑ここまで二次反応)
  • (数日〜)検索エンジン経由でのアクセス
  • (数日〜)忘れた頃に誰かが話題にしてアクセス再燃
    • (↑ここまで三次反応)


自分からアクセスしなくても、自動で毎日興味ありそうな情報を提供してくれるソーシャルニュース系のサービス、楽して情報収集するって意味では楽ちんなんですが、どこかの誰かがその情報に興味有るよってのをさまざまな行動によって評価してくれた後でないと推奨される記事として提供されないということから、どうしたって二番煎じ、既に話題になった記事を遅れて読むってことになります。


つまり、まだ見ぬ自分が興味あると思わしき記事をいち早く自動で知ることができる、というサービスは現状ではありえないということ。自分の興味ある情報をいち早く知りたかったら、それを提供してるサイトの更新情報をマメにチェックのが一番。GoogleReaderの終了騒ぎで話題になったRSSリーダーを使うとか、作者のtwitterをフォローするとか。新鮮な魚(新しい情報)が欲しいのなら、魚屋に行く(ソーシャルニュースサイト)よりも市場に行く(ソーシャルブックマーク)ほうが、漁船に乗り込んだり自分で直接釣る(RSSリーダーtwitterフォロー)のがイイってこと。



上にも書いたアクセスの流れを見ても分かると思いますが、ソーシャルニュースで紹介される記事ってのは、たいていの場合においてソーシャルブックマークが付いてるってのはある意味当然なことだと思います。ソーシャルニュースで紹介された記事が有益な情報だった場合、そこからソーシャルブックマークが付くってのも当然ありえます。


ソーシャルニュース系サービスに何を期待するか


いろいろと書いて来ましたが、ソーシャルニュース系サービスに何を期待するかって言ったら、自分がまだ見てない興味が持ちそうな情報を紹介してくれること。即時性なんかはRSSリーダーとかtwitterのタイムラインやfacebookのニュースフィードを眺めてるのには絶対敵わないので、自分が見逃してるけど気に入りそうな記事を紹介してくれてればOKかな。



自分が既に読んだ記事は紹介しないで欲しい、って人もいるようですが、それを実現するためには自分が何を読んでるかという行動履歴をソーシャルニュースサービス側へ提供しないとイケないってことでもあります。自分が既に読んだ記事が分かってるなら、それを読まなければいいだけなので、そこは気になりません。