投げ銭システムをもっと考えてみた


昨日の記事に引き続いて、投げ銭システムについて考えてみたいと思います。


投げ銭を与える対象

今回のはてな投げ銭システムは、はてな外のサイトであってもコンテンツ作者のはてなアカウントをサイトに埋め込むことで、コンテンツ作者とはてなアカウントを紐づけて投げ銭を受け取れるようにしている点が非常に面白い点だと思います。

これによって、はてな外のさまざまなサイトへも投げ銭を行うことができるようになっています。


投げ銭を与える対象としては、いろんなコンテンツが考えられます。

  • 自分の知らなかったことを教えてくれた
  • 自分の興味を持ったことに関する情報をうまくまとめてくれていた
  • 感動する内容だった
  • 素材を提供してくれている
  • 笑わせてくれた
  • 非常に勉強になった

などなど。まだまだいっぱいありそうです。

どういう対象に投げ銭するんだろう?って言うのは、素直に自分が感心したコンテンツに対して「ありがとう」の気持ちを込めて投げ銭しておけばいいんじゃないかと思います。

その投げ銭がコンテンツ作者の次の作品への原動力になると考えれば、結局回り回って自分が欲しいコンテンツへの投資とも考えられる訳で、インターネット上がより楽しく、有用な情報に溢れたものとなるために個人としてできることの一つなんじゃないかと。


コンテンツに対する正しい評価としての投げ銭

現在の世の中の仕組みでは、コンテンツは全て「見る/聴く前に料金を払う」ことになっています。これは「見る/聴くための権利を買う」ということであるとすればとりあえずは納得できますが、よく考えてみれば妙な話ではあります。

いままでの社会では、ここにあるような「見る/聴くための権利を買う」という形でのコンテンツの購入しかコンテンツを見る方法はありませんでした。

本であれば立ち読みしたり、映画だったら予告編を見る、ゲームだったら体験版をやる、などの方法でその一部を知ることが出来たりはしますが、本来コンテンツへの評価はコンテンツすべてを見終わってからなされるべきものであり、現状のしくみでは「コンテンツを購入する」ということが「当たりかどうか分からないくじを買う」、に近い状態になっています。

人というのは当然学習する生き物ですから、高いお金を出して購入したコンテンツが外れ続きだったらどうなるか?というと、当然その作者、ジャンルのコンテンツ商品を買わなくなっていく訳です。これがある作者に対しての評価なら、その作者のコンテンツに魅力がなかっただけ、ということで特に問題はないのですが、ジャンルだったりすると結構問題があります。あるコンテンツの評価をもってして、そのジャンル全体の評価が下がってしまうなんてことも十分に考えられるからです。

こんな状態に陥ってるジャンル、たくさんあるとは思いませんか?


現在、すでに流通にのっている様々なコンテンツに購入後に評価を与えるというしくみを導入するのは非常に大変で困難を伴うことですから、さすがになかなか導入しにくいでしょうが、まだそのような仕組みができていないネット上のコンテンツに関しては、投げ銭システムのようなコンテンツを見てから評価するという形で「良いものに良い評価を与える」というしくみを作っていける可能性があります。

投げ銭ソーシャルブックマークの連動

自分の場合で考えてみると、ブックマーク=興味のあるサイトなので、ブックマークしてから投げ銭というしくみは至極もっともなモノだったのだけれども、投げ銭関連のエントリーを見て回った感じだと「なんでブックマークしないといけないんだ」「ブックマークとは別にして欲しい」って意見がいくつか上げられていました。


http://d.hatena.ne.jp/fumiakiy/20050810#1123666123
http://d.hatena.ne.jp/ululun/20050810


投げ銭を与える、ということは投げ銭を与えるに値する内容を持ったコンテンツだってことだろうから、そういうサイトの情報はぜひソーシャルブックマークで共有してみんなに広めて欲しいと思うんだけども、まだソーシャルブックマークの考え方自体がそんなに広まっていないようです。


ブックマークと連動してほしくない理由としては

  • 投げ銭したい気持ち」と「ブックマークしたい気持ち」がいっしょとは限らない

(これはブックマークの使い方による部分がおおきそう)

  • 匿名で投げ銭したい場合はブックマークを消さないとバレる可能性がある
  • 投げ銭はしたいけど、ブックマークをしたい訳じゃない

などがあるようです。

こういう人たちの要望に答えるには、ブックマークを経由しない、もっと簡単な投げ銭システムも必要なのかもしれませんね。

すでにはてなアイデアで要望が出されています。

http://i.hatena.ne.jp/idea/4919


投げ銭で投げるポイント(金額)について

デフォルトでは10pt(10円)になっているようですが、この金額については人それぞれ思うところがありそうです。


10円ぽっちもらって、そんなんでコンテンツを作るような原動力に影響あるのか?って人もいるようですが、少なくとも私なら10円でも自分の作ったコンテンツに評価してもらえるということに対して、ありがたいなぁと思います。だって、いままではそんな形に残る評価もらえるしくみなかったんですから(笑)


ちなみに、昨日の記事に関して、二人の方から10ポイントずついただいております。今日のこの記事は、そのお礼の意もかねて作成しています。ありがたや。(-人-)




この金額の件で笑ったのがココ。

人力はてなで、「10ptなどお金にすればたった10円だ、貰ってなにがうれしいのさ。」なんて意見を見たことがありますが、リアルマネーの10円と考えるからいけないのだと思う。

10ptはそう、一本のうまい棒なのだ。100ptだったら十本のうまい棒だよ。


投げ銭じゃなくて、投げうまい棒だったら2chユーザー辺りが大挙して押し寄せたりして(笑)