ITmedia News:Web2.0時代の“脆弱性”――mixiチェーン日記はなぜ広まったか (1/2)

mixi上で脆弱性に気をつけて、という話題がチェーンメール的に広まった騒動について。

書いたユーザーによると、この日記はいわゆる「ネタ」だったようだ。「『チェーンメールのように悪質なもの』に対しての注意喚起がチェーンの形で行われてますねというネタを、チェーン風に書いたネタ。とても分かりやすいネタのつもりだった」と、後に釈明している。だがこのネタは、“ネタをネタと思わない”マイミク経由で、急速に広まっていった。

これを見てきちんとネタと気づける人って、いったいどれくらいの割合いるんだろう?

そりゃネットにどっぷりはまってその手のチェーンメールの話をよく見てる人にとってはネタですけど、多くの一般の人には単なる脆弱性に気をつけろ!って話にしか見えません。しかも、そういう人がまだまだ大多数なのが現状ではないのでしょうか?

そして、mixiのようなSNSでありがちな「身近な人が言うから本当のことなのだろう」という妙な信頼感もまたこの話が広まることになった原因のひとつなのは間違いなさそうです。

だが、そこに潜んだ根深い問題も透けて見える。mixi日記やブログの普及で、ユーザーがネットでの簡単に発言し、情報を共有できるようになった一方、「チェーンメールは転送しない」という、“Web1.0時代”には当たり前だったネットリテラシーを身に付けていなかったり「ネタをネタと見抜けない」ネットユーザーが増えている、という現実だ。
〜中略〜
今回のチェーン日記や、昨年流行した「ミュージカルバトン」に始まる、いわゆる「バトン」の流行を見る限り、ブログやmixiを入り口としてインターネットに参加するようになった“Web2.0世代”は、情報を転送することに対する心理的なハードルが低そうだ。彼らは無邪気に、または善意から、デマ情報を一気に広げてしまう可能性がある。

コレは非常に危惧すべきことだと思います。

ネットを使うユーザー層の広がり、Web2.0のように多くの人々とコミュニケーションできるしくみの拡大の速度の方が、ネットリテラシーが広まる速度より大きく速いがために起きる悲劇。


ネットリテラシーについて考え、多くの人に啓蒙することは、コツコツと続けていくべきテーマだと思っています。