日本でブログが多い理由


英語を超えた日本語ブログの投稿数,その理由は?:ITpro」を読んで。

テクノラティの調査で日本語ブログが投稿数で英語ブログを抜いて最多となったことに対する理由考察記事。


理由として以下の5つの仮説があげられている。

  1. 日記文学私小説の伝統
  2. 世界最高水準の顔文字,アスキー・アート文化
  3. 中産階級の厚い層
  4. 「出る杭は打たれる」社会
  5. 携帯電話からの投稿が簡単

日本における日記文化

Web上で日記をつけるという文化は、ブログが流行るかなり前から存在していたし、個人ホームページでも主なコンテンツが日記という人が結構多かったように思う。ブログと日記というのは非常に相性がいい。相性がいいというよりかは、同じ性質を持ってる。ウェブのログ(記録)でウェブログ>ブログ、日々の記録で日記。

もともとWeb上で日記をつけていたような人はすんなりブログに移行できたのではないでしょうか。

世界最高水準の顔文字,アスキー・アート文化

2ちゃんねるアスキーアートが非常に盛り上がってるのは感じるけど、ブログでアスキーアートを目にすることはあまりない。携帯から更新するようなブログだと、アスキーアートとかが盛り上がってるんだろうか?

同じブログといいつつも、PCから更新されるものと携帯から更新されるもので、結構文化の違いがありそう。

中産階級の厚い層

そもそもブログを作ることができるのは、何らかの手段でネットに接続できる人だけで、日本はそういう人が多いという仮説。

家庭でのPC普及率も高そうだし、ネットに接続できる携帯電話の普及率も高い日本はブログを書くことのできる人口はかなり多そう。

「出る杭は打たれる」社会

目立つことが必ずしも評価されない統制のとれた社会の中では,インターネットの匿名性の中で本音を吐き出したい。このような欲求が日本人の中には強いのではないだろうか。匿名でいろいろな意見を書けるブログはまさにうってつけの存在だ。

なかなか本音が言えない日本という社会だから、本音を言える場所が欲しいという仮説。

日本のブログで匿名で書かれているものが多いってのは、日本という社会ならではって部分はありそう。本音をばんばん言える状況なら、本名でブログをやっても特に問題はないけれども、本音と建前が存在する日本では、ネットで書いた本音がリアルな自分の足を引っ張らないように匿名でリアルとネットを切り離す必要がある人は多い。


そういう本音を吐く場所として、匿名ブログが盛り上がる。抑圧されている分だけ、多くのブログが生まれるってことかな?

携帯電話からの投稿が簡単

メールを書く感覚でブログが更新できるってのは非常に便利ですよね。今じゃ携帯電話にデジカメがついてるのは当たり前だから、簡単に写真をつけたエントリをアップすることもできるし。

日本だと、携帯電話からばんばんブログを更新する人ってかなりいそうだけど、海外ではまだそんなにいないのかな?



将来的にネットの普及率が世界中で高まれば、書かれるブログの量も言語圏の人口に沿った順番になりそうですが、今そうなっていないのは、ネットの普及率ってのが一番大きいような気がします。ネットを見ることができる>ブログを書くってのの間にも結構隔たりがあって、今ネットが普及しつつある地域でブログブームが来るのはもうしばらく後のことだろうし。


今後、日本でどれくらいブログ人口が増えるかは興味深いところです。