はてブと個人ニュースサイトにまつわる話


発端は
| ^^ |Byozine: なぜ「はてぶ」のhotentryに入ってもたいしてアクセスないのか。
という疑問から、多くの人がその答えを考察してるので、私も参加してみます。

はてブにまつわるアクセス話


はてなブックマークからのアクセス数を晒してみるよ - 聴く耳を持たない(片方しか)
では、被はてブ数とアクセス数の詳細なデータを晒してくれています。

数十〜150程度の被はてブ数に対してのアクセスは、大雑把に見て数百〜数千。

Q: ホッテントリ入りしてもそれほどアクセスがないのはなぜですか?
A: はてブのユーザー数が少ないからです。
今の所、はてブホッテントリの影響力は中規模ニュースサイト1個分です。

このブログの被はてブ数とアクセス数を見ても、はてブホットエントリの影響力が中規模ニュースサイト1個分というのは納得のいく規模です。

hotentryについていくつか述べていこうと思う。
まずは hotentry について軽く説明すると、24時間以内にブックマークされた数が多い順に上位50位までをランキングで表示しているサイトである。ランキングはその日の人気記事の具合にも因るが、だいたい30ブクマでhotentry入りし、200ブクマで1位を争える位置を取れると思う。元記事ではこちらに載ると300〜500アクセスほど流れてくると言われているが、実はここに一つ大きな間違いがある。それは hotentry格差社会。当然ながら上位の方がアクセス数が多い。特に、7位と8位、10位と11位の壁は大きく、10位以内は http://b.hatena.ne.jp/ にも掲載され、7位以内になると http://www.hatena.ne.jp/http://d.hatena.ne.jp/ にも紹介されるのだ。なので、1位にもなれば 5,000〜10,000ものアクセスが発生するでしょう。

まなめさんが、はてブのホットエントリのしくみからアクセス数まで詳しく解説されています。上位になるほど、紹介される場所が増えていくので、格差社会になってるってのは鋭い。確かに上位になればなるほどアクセス数は急上昇するようになっています。


母集団の規模で見る違い


はてなブックマークのユーザー数は数万人程度だったと思いますが、全ユーザーが必ずしもホットエントリ全部に目を通している訳ではないでしょうし、ブックマーカー全体のブックマーク集合から選ばれるホットエントリは網羅する記事の種類は広がれど、個々のブックマーカーの嗜好と一致する記事の数はそれほど多くないでしょう。

また、はてなブックマークだと、ブックマークをしないけれども、ブックマークされた記事は見るというユーザーもいるでしょうから、はてなブックマーク自体を閲覧するユーザーは非常に大雑把に見積もって10万人前後ってなところでしょうか。

ホットエントリ1位をとって得られるアクセス数が1万程度だろう、という予想は、見てる人の10%がアクセスする規模なので、妥当な線なのではないでしょうか。ホットエントリ入り程度だと、数十ある記事のひとつでしかないので、せいぜい数百〜数千程度のアクセスしかこない、と。


普通の個人ブログだと、数百、数千でも十分大きいアクセスですけど(^^;



一方の個人ニュースサイト、大手になると一日数万〜数十万アクセスあり、しかも見に来てるユーザーはそのニュースサイトの選ぶ記事が自分の嗜好と合っているから訪問している訳で、紹介記事をクリックする率はもちろん高い。だから、記事が紹介されたときに得られるアクセス数も数千〜数万レベルになる、と。


実はこれらのサイトよりも、断然集客率の高いサイトが存在するんですよ。それは、「アダルト系ニュースサイト」*1。僕がこれまで書いてきた全記事の中で、一番アクセス数が多かったのは「万人に馬鹿にされない服装マニュアル」なんだけど、これはとあるアダルト系ニュースサイトで紹介されたのが原因。

アダルト系ニュースサイトは、大手ニュースサイトと同等かそれ以上のアクセス数があるので、紹介されたときに得られるアクセス数も段違いに多くなる、と。うちも1,2回紹介されたことがあって、やっぱり爆発的なアクセス数でした。一瞬、カウンタ壊れた?かと思うような。


あと、ニュースサイトでは、一箇所で紹介されるとそれが他のニュースサイトにも伝播していきますから、アクセス数もそれだけ大きくなりますし、広まっていく間しばらくアクセスが続きます。


はてなブックマーク集合知がホットエントリなら個人ニュースサイト集合知は?


はてなブックマーク個人ニュースサイト、何が違うのかって言えば、はてなブックマークは大勢のブックマーカーによるブックマークの集合からなり、個人ニュースサイトはそのニュースサイト管理人の紹介記事からなるということ。


このブックマーカーによるブックマークという行為と、ニュースサイトの管理人によるニュース紹介という行為、自分のためのブックマークか、みんなに見てもらうためのニュース紹介か、という違いはありますが、気になった記事を記録して公開しているという意味では同じ行為と考えることもできます。(はてブのプライベートユーザーはとりあえずおいといて)


はてなブックマーカー達は、お気に入りという関係で繋がっていたりします。大旦那と呼ばれるような被お気に入り数が数百人以上いるようなブックマーカー個人ニュースサイトで言えば大手ニュースサイトの位置。ニュースサイト同士が互いに参照しあって、子ニュースサイト孫ニュースサイトみたいに複雑な関係を持っているように、ブックマーカー同士もお気に入りを介して同じような参照関係を持っています。

そう考えると、はてなブックマークという集団と、個人ニュースサイト群という集団は実は構造的には結構似てるんじゃないでしょうか?



じゃ、はてなブックマークのホットエントリに相当するようなのが、個人ニュースサイト群の紹介記事で見られたら面白いのでは?


実はそんな視点で出来てるサイトがすでにあって、デジモノに埋もれる日々のckomさんが作っている
screenshot
メガとんトラック - 個人ニュースサイトURL収拾車 -
がそれだったりします。

ニュースサイトで紹介されている記事が、どれだけ多くのニュースサイトでとりあげられているか、という視点でみることができて、ネットで話題になってるニュースという点では、はてブのホットエントリよりこっちの方があてはまってる?って感じになっています。


なぜ「はてぶ」のhotentryに入ってもたいしてアクセスないのか?


話は最初に戻って、「なぜ「はてブ」のHotentryに入ってもたいしてアクセスがないのか?、というのは、はてブを見ている母集団の規模と大勢のブクマ(興味)の総計で表されたHotentryの注目度合いを掛けるとそのくらいのアクセスになる、というのが答えだと思います。


このブログでも過去に被はてブ数とアクセス数を集計してた時期があって、
北の大地から送る物欲日記 - 5月のアクセス集計
北の大地から送る物欲日記 - 6月のアクセス集計
コレを見ると、被はてブ数とアクセス数にはそんなにそんなに相関はなさそうな感じになっています。

これは、ニュースサイトで紹介された分のアクセス数が被はてブ数によるアクセス数より大きいことによります。


じゃ、はてブでブクマされる記事とニュースサイトで紹介される記事は違うのか?って言われると、そこは微妙なところで、実はお互い微妙に連動してたりします。はてブを見るニュースサイト管理人もいますし、ニュースサイトの記事をブックマークするはてなブックマーカーも多いですから。

傾向として、はてブは技術者・ギークが好みそうな話題が注目を浴びやすく、個人ニュースサイトはオタク系記事が注目を浴びやすい。



記事を書くときに、アクセス数拡大を狙う書き方もあるのかもしれませんが、書きたいことを書きたい時に書く、がブログを書く一番の原動力なので、「こんなん書いた!読みたい人は読んでけ!!」てな感じで書き続けてこうと思ってます。