ネットに残されたデータ


ネットに永久に残るもの - 琥珀色の戯言」を読んで。


ネットを眺めていると、すさまじい速度で新しいサイトが増えていく一方で、ひっそりと姿を消していくサイトもたくさんあります。

個人サイト(ブログ)は開かれて1年以上継続するものがまず珍しかったりするし、一旦安定な時期に入っても数年くらいの寿命で終わっていくなんてのを何度も目にしています。移転や気分代わりで綺麗さっぱりログを消してしまう人もいるし、多くの人が利用している無料スペース自体が終了してしまって消えてしまうことだってあります。

そういうのを多く見てきていると、今こうして見ている多くのブログだって、もしかしたら明日にも消えてしまうんじゃないか?というイメージを持つようになりました。(実際、昨日みたエントリが今日にはもうない、なんてこともままあります)


Webachivesやウェブ魚拓のようにウェブ上のデータを保存、記録しておくようなWebサービスもありますが、もちろん全てのデータを保存しているわけでは有りません。だから、日々、ネットのいろんなサービスを利用して、いろんな人とコミュニケーションを取っていても、どこかでこの関係がぷつっと途切れてしまうんじゃないかという感覚が、常にうっすらとあります。



ウェブ上で知っていた人が、病気や事故で亡くなったのを知ることがあります。もうその人はこの世にはいないのに、その人が成した仕事やソフト、サイト、ブログ、ウェブ上の記録は残り続けます。それを残した人はもういないのに、データだけが残っていて、その人の痕跡を残し続ける。



あっさり消えてしまうデータもあれば、忘れ去られたまま残っているデータ、作者を失って取り残されたデータもある。単なる情報の記録に過ぎないネットですが、残されたデータを見ていると、その向こうにいた人の気配を感じて、なんともいえない気分になったりします。

これからますますネットが普及していき、人に忘れられて取り残されていくデータはどんどん増えていくんでしょうが、自分がいなくなった後にも、自分が書いたデータは残るってのがどういう意味を持つのか。いなくなってしまう自分には分かりませんが、何か残せるんだったら、残しておきたいと思ってたりします。