はてなブックマークに寄せられた大きな期待


はてなブックマーク信者が絶対に言おうとしない3つのこと - tanabeebanatの日記」を読んで。

1.ホッテントリーに入ってもアクセスは増えない
2.ブックマークを集めた記事のほとんどはあっという間に落ちて忘れ去られる
3.本当に役に立つ記事ははてなブックマークされない

1は単発的なアクセスなのか、長期的なアクセスなのか。

単発的なアクセスの意味だと、ホッテントリ入りすればはてブから数百〜数千程度のアクセスは来ます。この数は中堅ニュースサイトで紹介された程度でしょうか。これを多いと見るか少ないと見るかはその人のサイトの規模次第。もともとアクセスが多いサイトだとアクセス増加に見えない程度ですが、弱小サイトだとびっくりして思わずブログを閉じようとしてしまう人がでるくらいの数字です。

長期的なアクセスの意味だと、ホッテントリ入りするようなエントリは瞬間的にアクセスが伸びた後も他のサイトからの紹介リンクや検索サイト経由で長期的に細いアクセスが続く傾向があります。はてブからのアクセスはそのエントリがホッテントリ入りしてる間くらいですが、はてブを情報源としてる人もそれなりにいるので、そういう人に知られて広まることでアクセスが増える効果はあります。また、ホッテントリ入りするのは被リンクが増えることで検索エンジンに拾われやすくなる効果もあり、結果として検索エンジン経由のアクセスに繋がる効果もあります。



2はブックマークを集めた記事というか、ネット上の多くの記事はあっという間に過去に流されて忘れられるってところかと。ブックマークされたから、忘れ去られるわけではありません。また、多くのブックマークを集めたとしても、話題になるのはせいぜい数日で、これは日々多くの記事が更新されていることを考えるとごく普通のことでしょう。



3は誰にとっての本当に役に立つ記事なのか、という視点が抜けてるような。はてなブックマークのようなソーシャルブックマークは誰かがあなたのためにあなたの役に立つ記事をブックマークしてくれるものではなく、自分の役に立つ記事を自分でブックマークするツール。

他人が役に立つと思う記事のブックマークを見れることで、その中から自分の役に立つ記事を見つけられるかもしれない、という情報収集のおおざっぱなフィルタリングにはなりますが、なんとなく眺めてれば自分の役に立つ記事がブックマークされているなんてものではありません。


実際ホッテントリー入っても3桁の前半しか来なかったし、ブックマークされた直後はそれなりに読みに来る人多かったけれど、今じゃ存在忘れられてるしっていうか自分でも忘れているし、年間通して多くの人が読みに来る記事にはほとんどブックマークつかないし。

自分のブログエントリの被はてブ数とアクセスの関係を見てると、被はてブ数とアクセス数は全く関係がないってことはないけど、そんなに大きな関係があるってもんでもないってとこかな。

日本では一番アクティブユーザー数が多いであろうはてなブックマークですが、そのユーザー層に偏りがあるのは確かで、はてブされやすいジャンルやネタが存在するし、逆にまったく見向きもされないジャンルも存在します。そして、サイトへのアクセスは何もはてブからだけではなく、他サイトからの紹介リンク、検索エンジン経由など、いろんなアクセス経路があるので、はてブ以外の経路からたくさんアクセスがあって、はてブユーザー層に興味が在る人が少ないジャンルの記事では、アクセスは多いけれど被はてブ数はほとんどない、なんてのも普通によくあることです。


個人サイトの場合は人気がある人がブックマークしない限りは絶対伸びないし、メディア系のサイトだってブックマークされてもすぐに忘れ去られるのがほとんど。
要は意味がないって事ですよ。

はてブにはお気に入り機能があって、他のブックマーカーから参考にされているブックマーカーってのがいますから、そういう人達のブックマークはそうでない人達のブックマークよりも大きな宣伝効果があるのは確か。

そういう有名ブックマーカーが有名たる所以は、他の人もブックマークしたくなる記事をいち早くブックマークしてくれるからで、人気のあるブックマーカーがブックマークしない限り絶対伸びないってよりかは、伸びる記事はたいてい有名ブックマーカーがいち早く発見している、って言い方の方がしっくりくるかも。



はてなブックマークみたいなソーシャルブックマークは確かに宣伝効果もあるのだけど、アクセスを呼ぶツールとか一度ブックマークされれば永遠の人気が得られる代物ってんじゃなくて、人々の興味を視覚化してくれるツールにすぎません。アクセスや人々の記憶に留めてくれる効果を期待してるのなら、大きな期待を掛けるほどの意味はないですね。

でも、他人の興味という視点を得られるのは使い様によっては非常に有用ですし、ブログのコメント欄ではあまり期待できない本音に近いコメントが見れたり、自分の興味をブックマークとして残すことで、後から参照できるのは非常に便利です。



たまに見かける「はてなブックマークは役に立たない」系の指摘は、期待する効果を見誤ってるのかな、と感じることが多いです。