ウェブ上ではトラブルになってもすぐに解決されるとは限らない


Twitterとユーザー保護--あるブロガーへの嫌がらせをめぐる議論:スペシャルレポート - CNET Japan」を読んで。

この件のようなユーザー間での嫌がらせ行為や揉め事はウェブを見ているとあちこちで発生している。ここ、はてなでもそういうトラブルを目にすることがある。

Waldman氏の苦情に対するTwitterの共同創設者であるBiz Stone氏からの最終的な返答は、「Twitterは通信ユーティリティであって、コンテンツの調停者ではなく」、「Twitterは個人間のコンテンツをめぐる論争を判断する能力は持ち合わせていないと認識している。単なる更新と侮辱との間の区別は、Twitterも大衆も適切に判断できるものではない」と主張するものだった。

Twitterは通信ユーティリティであって、コンテンツの調停者ではなく」のくだりが人によって賛否分かれる部分なのだろう。


コンテンツに対する管理や調停のためには多くのリソースが必要であり、少人数で運営されているWebサービスの場合にはそこまでリソースが回らない場合が多い。この手の問題は、ひとつに対処すると「じゃあこれも!」「私も!」といたちごっこのようにいろんなトラブルが一気に持ち込まれる可能性をはらむ。

また、トラブルの多くは傍から見るとどっちが問題を抱えているのか分からない場合も多い。本人同士は熱くなって「相手がおかしなことをしているからなんとか対処してくれ」と声を上げていても、傍から見ると両方とも同じようなことを相手に対して行っているだけ、なんて場合もあったりする。


互いに自分の主張の正義は疑わないだろうから、「相手の愚行をちゃんと管理・対処しないのは運営側の怠慢だ!」となるが、ある主張が果たして本当に正しいことなのかを判断するのは非常に難しい。よくマナーの違いなどで問題になったりすることがあるが、ネット上では違う文化圏ではそこで主流になっているマナーが違うなんてこともよくあることだし。



リアルな世界でも警察が必ずしもトラブルの際の助けになるとは限らないように、ネットの世界でもサービス運営側が必ず助けてくれるなんてことはない。自分から見て、おかしな言動や行動の人にはなるべく絡まないようにする、嫌がらせなどには下手に反応して挑発したりせずにスルーする、などの自衛が重要。