ブログはマイペースで無理せずに楽しむのが一番
「書きたい欲求に追いついて行かない文章能力ジレンマ 〜in the future.〜:Blog紹介しちゃいます。」を読んで。
ブログを書く事に関しての記事。名指しで取り上げていただいたので、私の場合はどんな風に考えてるのかってのを書いてみます。元が長文なので、反応もたぶん長文。
記事更新のスタイル
理想を言えば、一日10記事くらいのペースで更新したいところ。
ただ、ブログ記事を書くのは何かしらのきっかけがないと書き始められなくて、それはニュースでも他人のブログ記事でも日常的な出来事でもなんでもいいんだけど、そういうのをキャッチする自分の中のアンテナの感度が日によって違う、もちろんそういう出来事が起こる数も日によって違う、っていう周期があること。
それから、ブログを読むだけの人には分かりにくい部分ですが、ブログ記事を書くのって結構時間がかかるんです。適当にニュース紹介してるくらいの記事だったらものの数分で書けるのですが、何かしらの下調べを必要とする記事、多くの議論をふまえて書いている反応記事、写真やスクリーンショットなどを多用してるレビューや紹介記事などは1記事で1〜2時間、場合に寄っては数時間かかってることもあります。(読むと数分で読めちゃうんですけどね)
この記事を書く時間を作りだすこと、あと私の場合は腰痛持ちであまり長時間連続で座っていられないので健康状態にも結構左右されます。
両方がうまくかみ合ってるときは、一日10〜15記事くらい更新してたりしますが、まあそういうのは年に数日しかありませんw
あと、一つの記事を数日に渡って書き続けるという作業があまり得意ではないので(ブログ記事の場合、勢いで書いているような部分が大きい)、よほど書く意欲が高い記事以外はその日のうちに書いてしまうことにしています。
ブログ記事の完成度へのこだわり
ブログ記事を書いてて、昔はひとつの記事にもっと時間をかけることが多かったのですが、最近では昔に比べるとあまり完成度を高めずに速度重視で出すようになりました。
理由はいろいろあります。
ひとつは、あまり完成度を高めようと時間を書けてじっくりと書けば確かにうまくまとまった記事にはなるのですが、ツッコミ所が無くなってしまって反応が薄くなること。ブログの場合、ひとつの記事の中で「ここがおかしい」「ここが分からない」と突っ込まれても、そこでおしまいではなくて、むしろそこをきっかけに次の記事を書けるってチャンスが生まれたりします。だから、たたき台みたいな感じで思いつくままに書いたものをちょっと手直ししたくらいでアップする事が多くなりました。
二つ目には、速度が大事だと感じることが多いこと。ブログ記事を書くときに何もスピード競争をしてる訳ではないんですが、その時にアップしないと意味がないタイミングの記事ってのもあったりします。あと、何かを紹介するときには、同じ事が書いてあるのなら当然早くに書いて先にアップした方がいいのは言うまでもありません。だから、ニュースや新製品などに気づいたときはパパッと数分で記事を書いてアップします。逆にちょっとタイミング遅れたな、ってときにはそれまでにアップされた記事では取り上げられてない点とかを付け加えてアップするように一工夫したり。
三つ目には、完成度と速度とのバランスの問題。記事を書くのに時間をかけるほどに完成度は上がっていくのですが、最初の1時間で完成度80、次の1時間では90、次の一時間では95というように時間がかかればかかるほど時間ごとの完成度向上って下がっていくんです。何事も0からある程度までは一気にががーっとできるのだけど、そこから先をつきつめていくというのは非常に時間がかかって難しい作業になります。
本を書くとか、原稿を書くというのなら完成度を高めるのも重要なのですが、ブログの場合は完成度よりも更新量が多いことの方が読みに来てくれる人的にはありがたいことなんじゃないか?と、ブログの読み手として思うので、一つの記事の完成度を高めることよりは、次の新しい記事を書くことの方に意識を向けるようにしています。
あと、完成度ってのは自分の中での完成度(自分の主張)って観点で考えられる事が多いですが、逆に読者の側から見る完成度は書き手側が考えるそれとは違ってて、いかに読みやすいとか分かりやすいかってことであったりします。その辺はちょっと数分気配りすれば、一気に完成度を高められる部分でもあるので、そういう部分をルーチンワークのようにしてしまうというのが短い時間で完成度(読者側から見たソレ)を高めるコツかもしれません。
自分の力量との戦い
ブログという個人の情報発信の手法が広がって、自力でhtmlを直書きしてサーバにアップロードして、なんてやってた時代よりかはずっと多くの人がいろんなことを書く時代になりました。そんな大勢の人が書くいろんなブログの記事を読んでいると、自分より知識がある人、自分が知らない事を体験している人、自分では考えも及ばない様なことを思いつく人、深く物事を考えてる人なんかを見かけます。
そんな人達の記事を見たとき、そこに追いつきたい、追い越したいと、それらを目標にしてブログを書くのはいいことだと思うのですが、自分の方が勝っている!物を知っている!自分はこんなにすごいんだ!的な内容の記事を読んで楽しめるのは、おそらく書いた本人一人だけです。(おかしな奴がいるぞ的にウォッチ的には盛り上がりますが・・・)
そういう意味で、独りよがりになってしまわないように気をつけたいと思っています。
あと、すごいことをやってる人をみかけたら、その人に勝とう!と思うのもいいのですが、うまくコミュニケーションとって交流して、自分の疑問に思ってるところとか考えてるところをぶつけて引っ張り上げてもらう、なんて手もあったりします。ネットの特徴のひとつである、コミュニケーションへの敷居が低い事ってのはこういうときに役立ちます。
ブログに対する期待と現実
でも、ブロガーを何年も続けているとブログの現実を知ってしまいます。 1.はてなブで人気になったからって、人気ブロガーになれる訳じゃない。 2.ニュースサイト経由で大量のアクセスが来たって、公告はクリックされない。 3.ブログで簡単に稼げる程、現実は甘くない。 4.それ以上に、読者はもっとシビア。
ブログを見るときには、どうしたって有名どころが目に入りますが、その人達が有名になったのはいろいろとその人達なりの道のりがあります。いまや、ブログを開設したことのある人の数は数百万人以上にもなりますが、それって逆からみればそれだけの数の人がブログを書き始めてるってこと。それだけの参加者数がいる競争でもあるんです。
人気になるってのは、「大勢の人が注目するような何かを発信できること」「コツコツとマメに更新しつづけられること」「炎上して自爆というような破滅の道のりをたどらないこと」ってのがうまくクリアできて始めてついてくるもの。
ブログの収益の話でいえば、大量のアクセスと広告クリックの関係はそれほど高くありません。私が感じてるのは、読者のネットリテラシー(ネットをどれくらい使いこなしているか、どれくらい詳しいかという意味での)と広告クリック率は反比例してるということ。ネットに詳しくない人の大量のアクセスからは多くの広告クリックが望めます。
とは言っても、0.1%〜数%とかいう範囲での話。だから、スパム業者はネットに詳しくない人がくるようなキーワードで大量にサイトを作って広告クリックを薄く大量に狙うという形をとるのです。
そういう実情なので、ブログの記事の質と広告による収益はあまり関係なかったりします。記事の質と収益が関連するとしたら、投げ銭みたいなシステムなのですが、それもごくごく一部の人が利用してるにすぎません。(月に数回程度の割合で投げ銭はもらってて、それは非常にありがたいしモチベーションアップにはなる)
そんな訳で、ブログで稼ごうとしたら、稼ぐのを目標とした内容、方向性を目指す必要があります。それは誰でも簡単に手軽に!ってものではないのは、ブログを実際にやってみて分かる感覚。(人の迷惑を顧みないスパム的行為で儲かるってのはこの場合含みません)
本屋に並んでる解説本やネット広告を大量に売っている情報商材のなんて、怪しい雑誌の最後の方についているものすごいうさんくさい「私はこうやって大金を手にした!」的なものと大差ないんですが、あれに釣られちゃう人っていつまで経ってもいなくならないんですよね。
ブログについては、テレビ、新聞、雑誌などへの取り上げられ方が「個人でもブログで簡単に情報発信やお金儲けができる!」という一部の成功者のメリットを強調した紹介だったのが多かったせいで、非常に高い期待を持って始める人がいまだに多い。で、現実を知って落胆するという。
それに、ブログは大きいメリットは少ないですけど、細かいメリットは沢山ある。 1.自分の書いたブログに意見が貰える。 2.読者に喜んで貰える。 3.自分の趣味を他人と共有できる。 4.ブログ関係の友達が増える。 ブログって辛い事も悲しい事もいっぱいです。 だけど、その大きな(辛)の中には小さな(幸)がいっぱい溢れている。そんな(幸)を(辛)と同じ位の大きさで感じられたら、ブログの更新も何倍も楽しくなれる。
自分が思ってること、感じてることを発信して大勢の人に見てもらって反応してもらえる、ブログのメリットってここが最大なんですよね。いままでは低コストで手軽にこういうことができる手段は存在してなかったんだから。
そして、何かに対する反応ってのは、まず自分が何かに対してアクションを起こすことによって戻ってくることが多い。ブログでいろいろ書いて広めるから、それに対する反応があるんです。まずは自分の思いを書くことからスタート。
日々、いろんなことを書きながら交流したり、知識を得たり、成長していけたりするのがブログの面白いところ。肩肘張らずにマイペースでずっと続けていけるペースをつかむのが大事なんだと思います。