iPhoneでPhotoShareを使いながら実現するライフログの形


「ライフログ」のカタチ - もとまかのiPhone・iPod touch戯れ日記
「ライフログ」のカタチ(後編) - もとまかのiPhone・iPod touch戯れ日記」を読んで。

iPhonePhotoShareという写真共有SNSサービス利用の話に絡む「ライフログ」とは?という話題。



ライフログ」ってのは、ライフのログ、人生や生活の記録。



かつては、自分の生涯の記録を伝記というテキスト形式で書き残すくらいしかライフログを残す手段が存在してなかったのが、写真が発明されて、写真という記録も残るようになり、蓄音機の発明から始まる録音の技術によって音声での記録、映写機のような動画を撮影できる装置によって動画の記録、と新しい技術が開発される度にさまざまな方式で、ある人が生きてきた証を残せるようになりました。

これらの記録技術が技術革新によって個人でも簡単に利用できる様になったこと、インターネットという個人が簡単に情報を発信できる媒体が出現したこと、この二つが組み合わされることで「ライフログ」という記録は、特に身構えずとも簡単に、かつてでは考えられなかったほどの情報量を残すことが可能になりました。


現在は、この急激に進化した「ライフログ」という記録をどんな手段で残せるかの方法の模索、記録された莫大な量の情報を何か他の情報と組み合わせて有効活用することはできないか?という利用の模索が、多くの先進的ライフログユーザーやそれにまつわる記録技術の開発者達によって行われている時期なんだと思います。



PhotoShareのような、常時携帯しているiPhoneのようなモバイル端末から写真という形で記録を残せるという「ライフログ」も、その活用法については開発者、ユーザーともども模索してる段階。



機能からすると、「写真を共有する」という今までもたくさん存在していたWebサービスでありながら、iPhoneというモバイル端末に特化して作られているPhotoShareでは、利用スタイルがiPhoneの活用と大きく結びついてるところが面白い所。



PhotoShareライフログという観点から考えて思い付くのは、以下の様なもの。

  • 撮影した写真をどこからでも手軽にアップできるので、日常生活の至るところでライフログを記録できる。
  • iPhoneに標準搭載されたスクリーンショット機能+カメラロールからの投稿機能により、iPhone上の画面も共有できる。
  • 旅行時の写真撮影のような「めずらしい瞬間の一部を残す」という記録から、日常生活の「ちょっとした何気ない一部を残す」という記録へのライフログの拡大。
  • テキスト情報をスクリーンショットという画像で共有するという、テキストと画像の共用という利用法。
  • 「毎朝、花の写真で挨拶」「朝食を記録し続ける」「毎日の天気を記録する」という定点観測っぽい利用法。
  • 写真共有による「ライフログ」同士の交わりから生まれるコミュニケーション。

iPhone上で自分の思考やメモ、Web上の何かをスクリーンショットという形で保存・記録・活用したりすることも、自分の生活の中の1シーンなので、そういう利用法もまたライフログの新しい形のひとつなのではないでしょうか。


そして共通して言えることですが、「ログ」というからこそ大事なのが、 「データアクセスの容易さ」だと思ってます。 (中略) 例えば私が日課にしている「今日の一言」という画像について。 これは、毎日毎日続けていくことに意味があると思ってて、 1年間続けることが出来たとしたら、その時きっとこう思うはずだと思ってます。 「1年前の今日、自分は何を書いたんだっけ?」 この欲求をクリア出来て初めて「ログ」としての意味が出てくる、そんな気がしています。

ひたすら記録を貯めたライフログをどう利用するか、と考えたときに重要な出力の部分ですね。


ちょっと前に「習慣の力」というエントリで、PhotoShareで毎朝記録してる朝食の画像を出してみたんですが、PhotoShareでは写真を分類する機能はないので、朝食の記録画像をひとつひとつ手作業で拾ってくるしかありませんでした。

一月くらいの記録なら、せいぜい数分くらいで作業は終わりますが、一年分のような大量な記録だったり、一年前みたいな昔の記録だったりしたら、この作業はもっと大変になることは間違いありません。



自分なりにテーマを持って記録してる写真を後から簡単に抽出できるようなしくみというのは、PhotoShareでの記録をただ過去ログとして流してしまわないで有効活用するためにユーザーとして望む機能。

iPhone上でそれを確認、閲覧できるとか、Web上ではブログパーツみたいな形で自分のブログ上に貼付けられるとか、共通テーマみたいなものを設定して、大勢のユーザー間の共通テーマに沿った写真を横断的に見られる機能とか、あったら面白そうで盛り上がりそうだなあ、と想像できます。



常時携帯でき、さまざまな記録手段を実現しているiPhoneというモバイル端末とライフログという記録行為の相性は抜群だと思うので、ここから生まれてくる新しいライフログの形というものがどういう形になるのかは、自分がユーザーとして使いながら考えて行ける面白いテーマのひとつです。