ケータイとiPhoneの違いを探る


ケータイと共に育ってきた女子大生がiPhoneに思うこと - はみだし」を読んで。


ケータイを持つのが遅くてケータイにはまりきれなかった身として、ケータイと共に育ってきた人達がiPhoneをどう感じながら使ってるか?ってのは面白い視点。ケータイとiPhoneのようなスマートフォンは別物なんだってのはさんざん語られていますが、その違いをこの記事を読みながら考えてみる。


iPhone大増殖

iPhoneユーザー、ものすごく、増えてる。
2010年になってからわたしの周りで10人以上変えた。

ほとんどが、周りが持ってておもしろそうと思って、なので、
完全にギークな道具じゃなくなってきてるよね。

ケータイと共に育ってきた女子大生がiPhoneに思うこと - インターネットもぐもぐ

「あんたが使ってるそのなんだ、あいふぉん、つーのか、それ東京に行ったら電車の中とかでみんな使ってるのな!」と職場で話しかけられたのはつい先月の話。地方に住んでると全然そんな実感はありませんが(外出しても自分以外のiPhoneユーザーを滅多に見ない)、たまに出かける札幌くらいの都会だと、街中でそれなりにiPhoneユーザーを見掛けるし、これが東京だったらものすごい数になってるだろうな、ってのは想像はつきます。

明らかに一部のマニアとかアップルファンだけじゃなくて、携帯電話をよく使うような一般の人も購入してるってのは、あちこちの情報から感じてるんだけど、なんでこんなに一気に流行ったのかに関してはちょっと分からなかったり。携帯電話を便利に使ってる人がiPhoneのどこに惹かれて購入に至ったかって話はあまり目にしないので。



やはり、テレビや雑誌なんかのCMとか特集記事とかでよく目にするから、とかが理由なんでしょうか? どういう理由でiPhoneにしてるのか、ってのは興味あるところ。何がしたいから、ってんじゃなくて、面白そうだから!ってのがやはり多いんでしょうか。


片手では操作しにくい大きさなiPhone

片手だとうまく使えない
これ!!みんな言う!!

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うちのつまのひとはandroiddocomo HT-03A)を使ってますが、「iPhoneはいいんだけど、大きすぎて使いにくい!」とよく言います。確かに、男性でも片手で操作は結構つらいところがあるので、手が小さい女性だとまず片手操作は無理っぽい。ケータイだと、みんな普通に片手操作でバリバリ使いこなしてるので、それが出来ないのは確かに苦痛そう。

ちょっとだけ小さなiPhone nanoとか出たら解決する問題なんだろうか?ここはw



あと、ボタンがない!(少ない、の意味)ってのも気にする人は気にするみたいで。タッチ操作は苦手なので、ボタンで操作したい、と。ボタンだと爪で操作できるけど、iPhoneの静電式なタッチパネルだと爪で操作できなくてつらい、ってのもありそうです。特に女性の場合には。


携帯電話専用のサイトが見られない


携帯電話用のサイトは携帯でのみ閲覧可能になってる場合がほとんどで、iPhoneではそれらの専用サイトはまず見る事ができません。これ、もともとそういうサイトをよく見る人はもちろん不便だろうし、普段はそういうサイトを見てない人でも、ちょっとしたクーポン券とか携帯連動サービスとかで携帯専用サイトのみでの提供になってて利用を断られるってのを経験してる人も結構いるはずです。



一方で、普通のPCブラウザで見るサイトの方はiPhoneで非常にみやすい。携帯電話の名ばかりのフルブラウザに比べて、非常に快適にサイトを見る事ができます。Flashを利用してるサイトは見られませんが、それ以外ならたいていは普通にPCで見る様に見えるし、見たい部分をダブルクリックすることで画面サイズに合うように自動拡大してくれる機能があるので、適当にとんとん、ついーっとやってるだけで快適にサイトを見る事ができます。


携帯電話用のサイトとPC用のサイト

ブログが見にくい

縦スクロール、ページ送り、が基本の動きなので
iPhoneは適さないよね、という話。

おそらく最大の問題は横スクロール可能なことだよね。
モバイルサイトは、縦ばかりなので、iPhoneのタッチパネルだと
横ずれするからイライラするって。

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たぶん、ここで取り上げられている「ブログ」とは、アメブロの様な改行が多いブログのことなのではないかと推測。

文章が少なく、改行が多く、ページ送り連続で読む様なサイトは確かにiPhoneでは読みにくそうです。縦スクロール自体は快適だけど、なんどもページ送りするのが面倒そう。ケータイ小説も同じフォーマットのようなので、同じ様に読みにくそう。


逆に文章が多めなブログとかサイトでは、普通に読みたいテキスト部分でダブルクリックして最適化した後は、読みながらつつーと縦スクロールしながら読むだけで快適に読めます。最適化して拡大しながら読んでるときはそんなに横ズレもしないはず。



これは、携帯電話用のサイトとPC用のサイトが完全にデザインが別れて独立してて、iPhoneのブラウザはPC用のサイトを快適に読むための物だってこと。


音楽や待ち受け(壁紙)にまつわる違い

待受/着うたがDLできない

まぁ音楽はiPod使えるからね。人によります。
「画像掲示板」的なところとか、待受サイトは
モバイルだけでしか見られないところも多いから、困る人は困るみたい。

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着うたがDLできない、たしかにこれは友達と同じ曲をいますぐ聴きたい!って人達には困りそうな部分。日本だと、流行音楽の大半は着うたで配信されているので、iPhoneで利用出来るiTunesStoreでは品揃え的に不満を感じるでしょう。

ただ、曲さえ手に入るのならば、料金、音質、利用可能な範囲のどれをとってもiPhoneのが有利。ただ、利用はPC所有が前提な部分も多い(iPhoneiPodではPCに保存した曲ライブラリを持ち出す、という形式)ので、PCをあまり利用しない、持っていないiPhoneユーザーは不自由な思いをすることが多そうです。



待ち受けはiPhoneにはないので、壁紙ってところでしょうか。「iPhone 壁紙」で検索すれば、多くのiPhone用壁紙のサイトがあるので、そこからダウンロードできます。携帯専用のサイトは残念ながら見られませんが。

iPhoneでは、Safariでブラウズしてるときに欲しい画像をタッチ長押しすることで保存(ダウンロード)することができます。保存した画像は写真アプリのカメラロールの中に保存されています。壁紙にしたい画像を保存したら、それを開いて左下の□から→が出てるアイコンをクリックし「壁紙として使う」を選べばOK。


ゲームができない

モバゲーとかGREEとかmixiアプリとか。
サンシャイン牧場とか基本みんなケータイでやるので、使わなくなる。
iPhoneアプリでゲーム死ぬほどあるじゃん!ていう問題じゃないんだよね…

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これはもう、PS3Wiiのゲームできないよ!って言うのと同じ事なので、ケータイでしかリリースされていないゲームはケータイでしか、iPhoneでしかリリースされていないゲームはiPhoneでしかプレイできません。残念なことですが。


モバゲーとかGREEとかmixiアプリとかでゲーム作ってる会社がiPhoneに目をつけてアプリを作って来たら同じゲームをプレイできるかもしれませんが、それにはもうちょっとiPhoneユーザー層が増えないと難しいでしょうから、ソフトバンクモバイル一択な今の状況ではちょっと難しそうです。


連打 vs フリック


文字入力方式がいわゆる携帯方式の連打とiPhoneの指をスライドさせて入力するフリック入力とありますが、これは多分に慣れの問題。私は携帯方式の連打スタイルには携帯電話を数年使っててもどうもなじめませんでしたが、フリック入力の方はそんなに違和感なく使えています。

iPhoneの文字入力に適しているのは間違いなくフリック入力の方なので、どうしても連打したいんだ!という人以外はフリック入力を試してみるのが吉。



「辞書登録/定型文登録できない」ってのは、確かに不便に感じます。これは日本語独特な機能の部分なので、ワールドワイドに展開しているiPhoneでは対応が望まれてても難しい(開発してくれない)部分なのかも。


カメラの性能

カメラが使いにくい
ブログに載せる写真、を撮る子としてはそれなりに画素数はほしいのと、
あとは持ちにくいからぶれるーっていうのはよく言う。

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デジタルカメラの画素数=画質、ではないんだけど、日本のデジカメ製品(含む携帯電話)はそういうアピールの仕方をずっとしてきたので、そういう風に捉えている人が多い。

正直な話、携帯電話やスマートフォンのデジカメに1000万画素とかいりません。ブログで使う画像なら、100〜200万画素もあれば十分すぎるくらい。1000万画素のデジカメでそのまま記録した画像は大型ハイビジョン液晶テレビに映し出してもその一部しか見る事ができないくらいの解像度のサイズになります。携帯電話やスマートフォンで撮影する画像は、メール添付やブログでの使用、その端末で見るのに使用、くらいが主な利用法でしょうから、ホント100〜200万画素で十分なのに。

参考記事:デジタルカメラの「画素数」とは何か?


撮影時にぶれるのは、iPhoneのカメラアプリで撮影するタイミングが「シャッターボタン部分をタッチしたとき」ではなく「タッチして指を離したとき」ってのに気づいてないとぶれがちです。指を離すときに撮るんだ、ってことを意識するとかなりぶれは減ります。あと、明るさは、写したい部分をタッチすることで自動調整されるので、適当にあちこちタッチしてると若干は微調整することができます。



携帯電話でもかなり高性能なデジカメを搭載した機種をいくつか利用して、それからiPhoneに移行しましたが、iPhoneのカメラの方が手軽で使いやすく、簡単に綺麗な画像が撮れます。

特に撮影した画像を見ることに関しては、iPhoneに勝てる携帯、というかビューワーは未だに無い様に思えます。それくらいiPhoneiPod touchも含む)のフォトビューワー機能は優れています。ささっと画面スライドで写真をめくりながら、自由に拡大したり回転してスムーズに閲覧することができます。携帯電話ではこの写真閲覧がぎこちない機種が大半でしたが、今はどうなんでしょう?


メールに写真添付

写真添付しにくい

これね!メール作成画面から写真を添付するやり方がわからない。
自分も最初困った。アルバムからメール作成にうつるやり方があるのは知ってるけど、
「全員に返信」したいときとか困る。

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確かに、これは不便。メール作成画面から写真を選ばせてくれてもいいのに。


アプリへの導線

TwitterSkypeもあんまり使わないよって子には何をおすすめしたらよいのかしらっていつも思う。

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iPhoneのアプリの数は膨大な数があるので、各自気に入ったのを使えばいいと思う。適当にApp Storeを眺めながら楽しげなアプリを探していれればいい。無料でも面白いアプリはいろいろあるしね。

ただ、標準のApp Storeで見て探すだけでは探しきれない部分も多いだろうから、ネットで評判を調べてみるなり、自分が欲しい機能のアプリが存在していないか調べてみるとかは必要かも。



携帯電話の月額課金中心なアプリ(というかサービスか?)に比べると、一括支払い買い切りタイプのiPhoneのアプリはさくさくといろいろと試せていろいろと買いたくなります。


電波悪い


北海道中を旅して巡って来た感じからすると、やはりソフトバンクdocomoと比べるとかなり電波の入りは悪かった。おかげで、つまのひとが助手席でandroidいじっていろいろ調べながら、私が車を運転って時間がかなり長かったように思います。ソフトバンクが電波はいらない地域では逆パターン(私助手席ナビ、つまのひと運転)は無理でしたしね。

電波届かなくなるとiPhoneの実力は3%くらいしか発揮できません。いや、ホントに。web見れない、地図見れない、メール送れない、ネット利用するアプリはダメ、電話もできない、だし。



ただ、GPSの入りはそれなりに良いような気がします。似た様なスマートフォン達と比べると、ですが。


赤外線が無い

赤外線がない

個人的にすごい困る…。アドレス交換が非常に面倒w
アドレスだけじゃなくて画像交換の文化もわりとあるので。

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iPhoneアプリでアドレス交換や画像交換ができるのが出て来てたりしますが、それはiPhone同士だけですもんね。携帯電話とやりとりできないのはたしかに困りモノかも。

現状ではQRコード(二次元バーコード)を利用するのが一般的でしょうか。いろいろアプリもあるようだし。

参考記事:【ハウツー】周りにiPhoneユーザーがいないあなたに - アドレス交換方法をまとめて紹介 (1) iPhoneと普通の携帯、アドレス交換はどうしてる? | 携帯 | マイコミジャーナル


ケータイとiPhone


ネットにおいて、ケータイの文化圏とPCの文化圏が綺麗に別れている日本だと、ケータイ文化圏なら日本の携帯電話、PC文化圏ならスマートフォンってのが間違いの無い選択であり、もう片方を利用する場合にはそれこそ異文化な国で暮らす、くらいの覚悟で望まないと難しいのかもしれません。それくらいあり方が違う。だからこそ、現時点では両方の文化圏を見るために使うには二台持ちが正解なんでしょう。


今後もケータイ文化圏とPC文化圏が交わらないままなのか、どこかで歩み寄りを見せて融合するのかは、これからの両方の発展具合によりけり。両方が融合するなら、うまいこと両方の良い所を取り込んでもらいたいものですが。