ネットに10億円より高い価値を感じる人達

10億円もらうかわりにネットを一生使えなくなるとしたら、もらいますか? - fromdusktildawnの雑記帳」を読んで。


10億円といえば、一般的な生涯年収の数倍な金額。つまり、「自分が一生働いて得るであろう収入より高いお金」と「ネット」を両天秤にかけて、どちらを選ぶ?って質問。



自分の答えとしては「もらわない」。



「ネット」と簡単に一言で言うと、普通にブラウザを開いてみるさまざまなサイトの事を想像するけど、考えてみれば世の中のいろんな物がネットを通じて入手できる時代に突入してきている。



一昔前までは、動く映像を見るのはテレビか映画館くらいな物だったのが、今ではネット上の動画配信を見ている時間の方がテレビや映画館で映像を見ている時間よりもずっと長い。ラジオだって、電波を通じて聞くラジオからネット経由で聞けるネットラジオを使うようになってきている。

日本では、過去の販売方式の形をなんとか残そうとして、遅々とした発展しか見せていないネット経由のさまざまなコンテンツ入手(音楽配信、映像配信、電子書籍などなど)も後数年、十数年経ってから過去を振り返ってみれば、ネットで入手出来ない時期もあったよなあ、と懐かしく振り返るようになっているはず。



ネットでは、何かを得るだけでなく、自分から発信することも可能となる。twitterやブログで自分のことや考え、作品などを発信したり、SNSを通じて知人とコミュニケーションを取ったり、podcastingや動画配信で自らラジオやテレビのように音声・映像を配信することだってできる。



昔は何かを知るためには、図書館に行って本を調べたり、詳しい人に聞いたりという手段をとっていたのが、今ではネットを通じてWWW上にアップされている知識を検索することが出来る様になった。ネットが無かった時代の限られた情報入手と比べると比較にならないほど多様な情報が入手できるようになっただけでなく、一つの情報をより多面的に知ることが出来る様になった。



世の中のさまざまなしくみもネットを活用するようになってきて、地球の裏側のことをリアルタイムに知る事ができたり、家に居ながらにして日本中、時には海外からもさまざまな商品を購入できるようにもなった。



ネットってのは、現実の世界とは違う場所にある仮想空間みたいなものだけど、それは現実の世界と密接に繋がってさまざまな可能性を我々に与えてくれる。ネットが普及しだしてからまだ20年ほどしか経っていないけれども、もうそれが無かった頃のことを簡単には思い出せないほど生活の多くの部分にネットは入り込んできている。

もちろん、これからももっとネットは広がっていくだろうし、過去の手段でネットで置き換えられるものの多くと置き換わっていくだろう。



これからますますネットの影響が大きくなって行くであろうこの時代に、これから一生ずっとネットを手放すか?と言われたら、例え10億円と天秤にかけられたとしても手放せない。今までネットを通じて手に入れられたのは、金銭で置き換えられる物だけではないし、ネット無しでは得られないさまざまな可能性も手に入れているので。



質問元記事についたはてなブックマークのコメントで、多くの人が「もらわない」を選択してるのはこの手のサービスを利用しているようなネットヘビーユーザーだからってので間違いないだろうけど、街中とかでこの質問をしたら、多くの人は「10億円」を選ぶんだろうな、とは思います。普段の生活でネットに多くの恩恵を受けてると思わなければ、現実的な「10億円」の方が魅力的でしょうしね。


これからの新しい時代を切り開いて行くのって、ネットの方に10億円より高い価値を感じてる人達なんだろうな、と思う質問でした。