テクノロジーによってもたらされる雇用の変化

テクノロジは雇用を破壊しているのか?」を読んで。

テクノロジーは経済のエンジンか、雇用の破壊者かというテーマのディベートについての記事。



テクノロジーによって新しい産業が生まれればそれによって新たに雇用も起きるが、現在ある仕事をテクノロジー(ロボットやITシステム)によって合理化していく時には、それまでそこで働いていた人々の仕事を奪う。



テクノロジーというのは、そもそものテーマにあるような、二者択一的な選択ができるものではなく、雇用という側面でみたときには、それを生み出すこともあるし、破壊することもある。



今、世の中が多くの失業者に溢れているのは、このテクノロジーによる雇用の創成と破壊の二つの流れが、破壊の方がより強い流れとなっていることの証であり、過去の仕事を合理化する流れが大きく強くて、過去の仕事の上流にいる人達に儲けをもたらしているものの、テクノロジーによって新しく生み出される仕事によって作られる雇用は、破壊によって失われた雇用を補うほどの流れにはいまだなっていない、ということでもある。



また、テクノロジーによって置き換えられるような仕事をしていた人達が、テクノロジーが新たに創成する仕事、今ならネット関連やソフトウエア関連の仕事だろうか? にスムーズに移行できるか?と言うと、そこでは今までとは違うスキルが必要とされており、そういうスキルを学べる場がまだまだ少ないという問題もある。



テクノロジーによって、人々の仕事の形態が大きく変わって行くのなら、そこで必要とされるスキルを学ぶ場所、教育機関や体制を整える必要があるが、現状では世の中が変わって行く速度の方が早くて、スキルを教える側に回れる人がまだまだ少ない、というのが現状のように思う。