楽天が目指す電子書籍普及の道

楽天は12日、世界100か国で電子書籍事業を手がけるカナダのコボ社の買収を完了したと発表した。買収の狙いは、コボ社の電子書籍端末を日本市場に投入することにあった。端末は日本語の縦書き表示機能を搭載し、今春にも1万円未満で販売する。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120116-OYT1T00244.htm

電子書籍端末を安価に大量販売して、電子書籍を購入する土壌を作り、そこで一気に電子書籍を広めようという作戦ですね。




http://www.rakuten.ne.jp/gold/raboo/

楽天は「Raboo」という電子書籍サービスを始めてて、以下のようなコンセプトを打ち立てています。

<楽天が目指すこと>
OSやメーカーの違いに関係なく、どんな電子書籍ストアから購入しても、どんな電子書籍端末からも読める。
電子書籍を、どこで購入したかに関わらずお客様が管理できる。
リアル書店、ネット書店、電子書籍ストアでの人気の本がひと目で分かるような情報をお見せする。

http://www.rakuten.ne.jp/gold/raboo/concept/

コボ社の電子書籍端末を日本市場へ導入することで、電子書籍端末という読むデバイスの部分は広められるかもしれませんが、肝心の電子書籍サービスの方がどこまでのラインナップを揃えられるかって所が勝負の分かれ目になりそう。

現状の「Raboo」のサイト内を見てまわって、電子書籍の品揃えをみてきましたが、非常にあっさりとした導線しかなくて、まだまだ品揃えが少ないのかな、と思わせます。2011年8月のスタート時には1万点ほどだったラインナップは今では約3万点くらいになってる模様。




http://www.kobobooks.com/ereaders

kobo社の端末は、kobo eReaderと呼ばれ、Vox、Touch、Wi Fiと3種類ある。日本で1万円以内で発売されるというのは、6インチ電子インクスクリーンなWi FiかTouchだろうと思われる。


参考記事:カナダ発の“日本語表示可能な”電子書籍リーダー――Kobo eReader Touchレビュー - 電子書籍情報が満載! eBook USER



電子書籍端末は安価でモノクロ(従来の紙書籍の再現中心)タイプなものと、高価で多機能端末(従来の紙書籍の再現中心+新しいスタイルの電子書籍)に別れて、それぞれ進化していきそう。後者はいわゆるiPadの様なタブレットですね。