デジタルな時代でもまだまだ活用できるし便利なノート

ノートを買い求めるビジネスパーソンが増えている。会社から支給される事務用品が減ったこともあるが、書き心地の良い新製品が続々と登場していることが、購買意欲を刺激しているようだ。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の普及などでノートの電子化が進んでも、氾濫する情報を整理したりアイデアを温めたりする道具として重宝する人は多い。学生が主体だったノート市場を社会人が活気づけている。

「タブレットより整理に便利」 社会人がノート回帰 :日本経済新聞

ノート、紙のノートの売れ行きが上がっているというニュース。

これだけデジタル機器が普及した今の時代でも、アナログな記録道具であるノートがますます流行ってるという現象について考えてみました。


アナログな記録、デジタルな記録


ちょっとした内容をメモったり、アイデアを練ったり、そんな用途で使う記録用の道具として、アナログだとメモ帳、ノート、手帳など。デジタルだとスマホ、携帯電話、タブレット、などが使えます。

アナログな道具、デジタルな道具におけるメリット、デメリットは次のような所でしょうか?

  メリット デメリット
アナログ 自由に書ける、安い、どこでも手に入る 使い回しが難しい、かさばる
デジタル データの使い回し、検索性 使いにくさ、難しい、不自由、電池切れ


アナログなメモ帳、ノート、手帳なんかだと、自由に気軽に書けるし、文字だけじゃなくて絵や図を書いたり、必要なときにすぐに調達できたりと、記録からアイデア出し、計画と用途を問わずさまざまに使えますし、専用なフォーマットを持つものも数多く出ています。

一方で、書いた情報を他でも流用しようと思っても難しかったり、物によってはかさばって荷物になったりというのが弱点。



最近、進化著しいデジタルな道具、スマートフォン、フューチャーフォン、タブレット、それらの機器による記録は打ち込んだデータをいろいろ使い回したり、検索できたり、とデジタルならではな活用ができる利点がある反面、入力自体がしにくかったり、不自由だったり、難しかったりという取っ付き、デジタル機器だから電池が切れてしまうと使い物にならなくなる点、という欠点があります。


人が処理しなければならない情報は溢れている


情報革命と呼ばれる時代に突入して、人が処理しなければならない情報は昔よりもずっと増え、日々さまざまな事と向き合って行かなくてはならない今、頭の中だけで全て覚えておいて対応するなんてことは難しく、何らかの道具を使ってアイデア、計画、予定、問題、タスクなどを記録する必要があります。


頭の中で考えた事、やりたい事、計画、アイデアなど、自分の頭を使いながら、外に記録して整理したり、まとめたり、そういう作業を行うとき、アナログな道具を使うときと、デジタルな道具を使うときって、頭の中の動きかたというか働き方が違うような気がします。



アナログな道具、つまりノートなどにペンを使って文字を書く、図やイラストを描くなどで記録するときというのは、その書く・描くという行為が思考という行為に深くひたれる気がします。

文字を書く時のスピードというのは普通に書けばそれほど速くはなく、頭の中で考えているスピードに考えるとずっと遅い。だからこそ書くという作業を行うということはその書いている内容を反芻しながら文字にしているということでもあります。また、レイアウト、書き方に囚われる事が無かったり、図やイラストを描いちゃったりなど自由に頭の中の考えを出しながら整理できる、それが深くひたれるという理由なのかもしれません。


だから、アイデアや計画を考えたり、タスクを思い返したり、というような思考に深くひたりつつ頭を働かせる作業に向いてる。



デジタルな道具、スマホタブレットでアプリを使いながら文字を入力するというのは、文字を書くと言う行為に比べるとかなり速く文字を打つ事ができます。こっちは慣れればかなり高速に文字を入力することができるし、移動中に使えたりもします。また、ネットを利用することで情報をやりとりすることもできます。

また、文章を書くとき、これはもうデジタル機器で文字を打つ、文章を編集する、というやり方ががっちり体に染み付いてしまいました。思考の速度で文字を、文章を打ち、構成も書きながらどんどん納得いく形へと入れ替え、書き換えながら文章を作り上げて行く。これはデジタルな機器があってこそのやり方で、ここはアナログなやり方に戻る気がしません。


用途によってアナログとデジタルを使い分ける


同じ記録するという行為でも、アナログとデジタルでは向いてる作業が別れてる、だからこそそれぞれの用途でアナログとデジタルを使い分けるのがうまい方法なのでしょう。



アナログな道具だと、書く場所であるメモ帳やノート、手帳に加え、書く道具、鉛筆、シャープペンシル、ボールペン、サインペン、万年筆、マーカー、筆、などなどを組み合わせて書きます。また、シールや写真を貼ったり、紙を折り込んで保存したり、切り取って分割したりなんて面白い使い方もあります。

アナログな記録をスキャナを使ってデジタルに変換して取り込む、という方法を使えば、アナログ入力からデジタル活用という両方にまたがった活用も。



デジタルは今もなお進化中で、さまざまな装置、アプリが登場しています。書く道具はスマホタブレットだと指、場合によってはスタイラス、PCまで含めるのならマウス、キーボード、トラックパッド。デジタルの場合には、書くという行為以外でも、デジカメで撮影した写真がそのまま利用できたりも。

装置の進化によって、書くときの自由度は次第にアナログのそれに近づいていくのでしょうが、文字を書くという行為を置き換えられるようになるまでにはまだしばらく時間がかかりそう。



それでも、ネット上に情報をアップしたり、文章を書いたりというデジタルな装置を使ってしかできないことはデジタルで行う必要があるので、だんだんデジタルな部分は増えていくのでしょう。


道具としてのノートを見る


自分で何かを考えるという時に一番気楽に使えるノート、何かのための専用の記録先ではなくて自由に色んな用途に使い回せるノートだからこそ、多くの人に愛され、このデジタル時代でも好んで使われているんだと思います。

そんなノートにもいろんな特徴を持った製品があって、自分なりのこだわりでそれらを選ぶことができます。

  • 紳士なノート

ノートにしてはかなり高めな値段ですが、表紙素材、本文用紙、製本方法、ノートを構成するすべての要素にこだわって作られていて、気持ちのいい書き心地。こだわりなノート。

公式サイト:ペンを書き心地で選ぶように、紙も書き心地で選ぶ。こだわる大人のためのノート、「Premium C.D. NOTEBOOK」。

  • ニーシモネ

こちらも優れた紙質や切り取り用のミシン目が入っていたりという使い易さを追求したノート。

公式サイト:http://www.e-maruman.co.jp/products/notebook/mnysn/

本文枠線が非常によく考えられていて、レイアウトや図などが非常にやりやすいアイデアノート。

公式サイト:製品検索 | 製品紹介 | ナカバヤシ株式会社:アルバム・製本・シュレッダー・情報整理の総合サポーター

ノート好きで知らない人はいないであろう超有名ノート。ゴムバンドが目印。

公式サイト:


ノートの使い方も自由度が高いだけあっていろいろあります。うちの本棚にもいろいろノート活用系の書籍があるのですが、最近読み直したのはこの二冊。

「未来ノート」で道は開ける!
渡邉 幸義
マガジンハウス
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ノートはデジタルな記録と違って、書き終わった昔のノートを後から見返すときがあると、なんともいえない懐かしい気持ちというか、充実感というか、そんな気持ちを味わえます。

アナログな記録で捗る作業はどんどんノートを活用していきたいですね。