ブックマークコメントを見る視点での違い


すちゃらかな日常 松岡美樹 ソーシャルブックマークは「自分の領域」なのか?」を読んで。

松岡美樹さんは、ソーシャルブックマークがどういう領域なのか?ということを次のようにまとめている。

ソーシャルブックマークは情報共有サービスである。ゆえに機能としてはオープンな場であるはずだ。だけど実は「自分の領域」だと考えてふるまったほうが、ネット界全体としては公共の利益にかなう。

確かにネット界全体として考えると、個々のブックマーカーが自分のブックマークとそれにつけるコメント欄を「自分の領域」だと考えてふるまう方が多くの視点が見えてくるし、下手にコメント欄で馴れ合うよりはずっと面白い。

そういう意味で、ブログで気になる記事を見つけて読んだら、それについてのはてなブックマークエントリで、どんな人がその記事をブックマークし、どんなコメントを残しているかを見るのはすっかり習慣となっている。多くのブックマーカーが自分の考えを書き連ねているのを見るのは、非常に参考になる。


ブロガーとして、自分のブログ記事についたブックマークエントリを見るとき


ここでちょっと別な視点で考えて見たいのが、ブロガーが自分で書いた記事についたブックマークエントリを見るときどう感じるか、ということ。


ブログのコメント欄よりは、ソーシャルブックマークのコメント欄の方が書きやすいということもあってか、ブックマークエントリの方が多くのコメントが付くことが多い。

もちろん、ここでは「自分の領域」と感じてコメントを残す人も多いので、自然と賛否両論が吹き荒れることとなる。



このときに、肯定的なコメントは非常に嬉しいものだが、否定的な意見や感想は書かれ方によっては大きく異なる印象を抱く。

  • 単なる否定、罵倒
    • これはひどい」「死ねばいいのに」「小学生レベルの発言」などという、あぁ、エントリの内容が気に入らなかったんだな、ってことだけが分かるコメントは、そのブックマーカーの自己満足のために書かれただけなのでスルーするのが正解なんだけど、正直イラッとはする。そりゃ人間だもの。
  • 間違いの指摘
    • 「○○は違う」「△△はそういう意味ではない」などという間違いの指摘も多いのだが、じゃあ本当は何が正しいのか、正しい意味は何なのかまで書かれていることは少ない。せっかく間違いを指摘してもらったのはありがたいのだが、結局何が正しいのか分からないままなのはやっぱりもやもやする。この手の指摘は、調べてみると見当違いだったりするものもある。
  • 誤解・誤読
    • 文章によって自分が言いたいことを伝えるというのは本当に難しいもので、自分が意図していない読まれ方をしたり、勘違いされることは多い。誤解・誤読であることを伝えたくもなるが、ソーシャルブックマークのコメント欄ではレスは返せない。エントリ本文中に追記で引用して説明することもあるが、そのコメントをくれた人に届くことは少なさそうだ。
  • 建設的な批判
    • エントリとは違う批判的な意見のコメントでも、それが建設的な内容であると自分の視野を広げる手助けをしてくれるので非常にありがたい。


ここまで書いて、あぁ、これはブログ本体のコメント欄でも当てはまることか、と思ったが、ソーシャルブックマークのコメント欄は文字数制限があることと、レスを返せないという2点がブログ本体のコメント欄より劣っており、それがブロガー自身に悪印象を与えるようなコメントに結びつくことも多いのではないだろうか。



自分がコメントを書くときを考えると、どうせ書くんだから元エントリを書いた人にも何か届けばいいな、と思って書くことが多く、それなりに何かを伝えようとして書こうとして文章が長くなり、はてブなら100文字ぎりぎりになったりしてしまう。そこまでいくなら自分のブログでエントリを起こしてトラックバックをした方がいいやってので、結局コメントを書かないことが多かったり。



ネット上に好き勝手書くのもいいんだろうけど、互いに罵りあってギスギスするよりかは、どっかで互いを高めあうような書き込みをした方が建設的だと思うのだけど、まぁ、好き放題書きたい人にはそれは通じないんだろうな、と諦観を持ちつつスルー力を高める日々だったりする。