ネットで何かを書くこととリアルタイムに話すことの違い


話すことと書くこと - tomityの日記
304 Not Modified: ブログで論理思考のスピードを身に付ける」を読んで。

ブログに書くことで論理思考のスピードを鍛えるという話と、話すときのことの違いについて。


出力を楽しむブログ - 北の大地から送る物欲日記」でブログに書くことで考えを外に出すことの訓練を行うという話を書いたけど、ブログのように文章を書くということと、誰かと何かを話すってことは、似てる部分もあれば、違う部分もありそうです。

こうして、自分の脳をブログという外部装置に出し続けることによって“スピード”が鍛えられていくと思うのです。このスピード、私は未だに苦手で、ブログではまともなことを言ってますが、実際に会って突然質問されると答えに詰まってしまうときがあります。もしかしたら、ブログを考えてから書かずに、書きながら考えているからかもしれません。書いたものを読み返して思考を深めながら記事を起こしているのですが、これを通常の会話に当てはめると発言を口にしてからそれについて考えるって形じゃないですか。でも、実際は一度口にしちゃったものを訂正できないときだってありますよね。だから本当は頭の中である程度考えてから記事を書くような方法が良いのかなと思うこともあります。

ブログで書くことのスピード感ってのは、あるテーマについて数分〜数時間単位で自分の考えをまとめる、ということで、この場合は書きながら考えるのもそうですし、書きながらネットで調べものをしたり、何から何まで書くんじゃなくて、要点だけに絞って必要性の低い部分は削るなど、いかにして短時間で要点を分かりやすくまとめるか、という形になっています。


でも、話すときは待ったなしで常にリアルタイムで話題が進行していく、このときに必要とされるのは、あらかじめ自分の頭の中にもっているそのテーマについての知識や考えの蓄え、それを必要に応じてさっと取り出してくる反応のよさ、場合によっては、言わない方がいいことを瞬時に判断して口に出さない判断力や分からないことについても持ってる知識で話を繋ぐ話力などの能力でしょう。


ブログを書いてることが、話をするときに役立ちそうなのは、ブログを書くことでそのテーマについての知識を自分の頭の中に体系付けて蓄えられること、いろんなことを調べることで多くの引き出しを作ること、辺りだと思います。


話すことというのは順次伝えたいことを伝えていく作業なので、前から順番に伝えたいこと処理していかなければなりません。その中で一番伝えたいことにたどり着くよう多少誘導しながら喋ることになります。また、間を空けてしまうと他人に主導権を握られてしまうのでスピードが非常に重要ということになります。

話すというのも、講演なのか、誰かとの討論なのか、大勢での議論なのか、とシチュエーションでいろいろありそうですね。

講演だと、あらかじめ話す内容を考えておいて、その資料に基づいて話すのが一般的でしょうから、ブログを書くときの伝えたい内容をまとめるってのと大きく関係していそうです。誰かとの討論だと、ブログ同士でトラックバックを飛ばしあって議論してるのをリアルタイムにした感じでしょうか。大勢での、となると大勢が参加している掲示板やチャットなどに該当しそうです。



ネットで何かコミュニケーションするときは、基本的に文字情報を介して行うことが多く、やりとりしたログが残るというのが大きな特徴です。後からそれを見返せるし、じっくり読むこともできるので、細かいところをつっこまれたり、揚げ足取りを行う人がでてきたりします。

ネットで文章を書くようになって身についた能力って、揉め事になりそうな話題はスルーする、とか建設的な話をしようとしない人とのやりとりは打ち切るとかの所謂スルー力と言われる部分が大きいかも。それでも、たまに余計なこと書いちゃったり、無視しきれなかったりもしますが(苦笑)



リアルタイムに会話でコミュニケーションするときは、ログなどは残らず、どんどん話が展開していきます。自分の手札を多く持っている人が有利かもしれません。あと、自分が分からない、知らない方向に話が進んでもそれを相手に悟らせずに話し続け、自分の方向に持っていく能力、話がうまい人はほぼ確実にこれをもってますね。



ネットで何かを書く能力が、ネット上のいろんな場所(ブログ、掲示板、チャットなど)で実際に発言していかないと身に付かないように、話す能力も実際にいろんな場所でいろんな人と話していかないと身に付かない部分が多そうです。