ブログを書くときにも重要な転載・引用の知識
「転載、引用、盗用 区別のつかない人が意外に多い - 最終防衛ライン2」を読んで。
ウェブ上で公開されている文章や画像は簡単にコピーすることができるために、その使い方はよく考えなくてはいけない。転載、引用、盗用はそれぞれどのように違うのかを詳しく紹介した記事。
非常に詳しく説明されているが、ちょっと堅苦しくて分かりにくいという人もいるかもしれないので、ウェブでの利用について手短かにまとめてみて、その後に著作権侵害について考えてみた。
引用とは
報道,批評,研究その他の引用の目的上正当な範囲で他のサイトや著作物の情報を提示すること。
引用においては、以下の条件を満たす必要がある。
1. 引用する必然性があること
2. 本文が主、引用が従の関係であること
3. 引用部を明確にする(段落を変える、カギ括弧をつけるなど)
4. 引用元の明示
要は、自分が文章を書く上において、他のサイトや著作物の情報が必要であるときには、引用元の文章であることがはっきりと分かる形で提示(=引用)することが認められているってこと。そのときには本文が主、引用が従となるような関係になっていなくてはならない。
引用は、情報元サイトの断りなく利用することが認められている。
盗用・盗作とは
他人の著作物を許可を得ないで利用すること。著作権者に許可を得ずに複製・転載したり、改変するのは盗用。引用だと思っていても、引用の条件を満たしていなければ、盗用になる。他人の著作物を自身の著作物として発表することは盗作。
著作権侵害についての状況
著作権侵害は親告罪なので、著作者・著作権者が告訴しなければ公訴を提起することはできない。
上述の説明の転載・引用に当らず、盗用・盗作になってしまう場合でも、著作者・著作権者が訴えないと公訴されることはない。
現状では、ネット上で著作権侵害にあたる行為が数多く行われているが、その行為の内容によっては著作者・著作権者に損害を与えるだけでなく、逆に宣伝となる場合もある。そのような場合には、著作権侵害を発見したとしてもそれを黙認することでうまく共存することもできる。
ただし、黙認している場合でも「黙認します!」と著作者・著作権者側があえて主張することはほとんどなく、著作権侵害が訴えられていないからといってそれが黙認されているのか、見つかっていないのか、他の理由で訴えられていないだけなのかは判断できない。
また、黙認される場合でも、暗黙のうちに条件が提示されている場合もあり(ここまではOKだがこれ以上はダメ的なもの)、著作者・著作権者側と利用者の間で目に見えない綱引きのようなやりとりが行われている場合もある。
著作者・著作権者と言うと、市販されているコンテンツの権利者を思い浮かべることが多いと思うが、ネット上で何らかの情報を発信している人もまた著作者であったりする。その場合にも、もちろん同様のルールが適用されることとなる。
ネットの利用経験が少ない人や、著作権についての理解が少ない人において、転載と引用がごっちゃになっている人はかなり多く見受けられます。引用を無断転載と称したり、引用と言いつつ無断転載(=盗用)をしていたり。
個人でも簡単に情報発信できるようになって、著作者となりうる今は、個人も著作権の内容をよく知っておかないといけないですね。