ネットは人と知り合う機会を増やし、その関係を深めていく


ソーシャルはリアルに傾くのか、デジタルネイティブは未来を生きているのか【湯川】 : TechWaveこのエントリーをはてなブックマークに追加」を読んで。

ソーシャルメディアの定義話、きっかけの記事「蔓延する誤った「ソーシャルメディア」の定義【水谷翔】 : TechWaveこのエントリーをはてなブックマークに追加」を掲載したtechwaveの湯川さんの考えが掲載されています。

ではなぜミクシィの笠原氏、原田氏、それに寄稿してくれた大学生の水谷翔くんは、そこまでリアルにこだわるのか。リアルじゃないといけない、と主張するのか。
 それは今後リアルな人間関係がソーシャルメディアを通じてつながっていく中で社会に非常に大きな変化を与えていくことを彼らは感じているからだ。

ソーシャルはリアルに傾くのか、デジタルネイティブは未来を生きているのか【湯川】 | TechWave(テックウェーブ)

ソーシャルメディアが普及することで、リアルな人間関係から社会へと非常に大きな変化を与えていくであろうことは今回の定義話に興味を持っている人々の多くが感じてると思う。

多くの人が感じてる違和感は何故それが「リアルな人間関係でなければいけない」かという部分。


人間関係を構築する手段がリアルのみからネットを通じてに広がる時代


昔、ネットが無かった時代には現実で周りに居る人々(親戚・近所に住む人・学校職場などが同じ人など)、今回語られているところの「リアルな人間関係」しか構築しえなかった。

それがネットという世界が出現し、そこを通じて人と知り合うこともできるようになった。今回、「リアルな人間関係」の対として出てくる「バーチャルな人間関係」がそれだ。



「リアルな人間関係」と「バーチャルな人間関係」は人によって使い分け方が違う。リアルはリアル、ネット上はネット上とその関係をはっきりと分けて使う人々がいる一方で、「バーチャルな人間関係」を「リアルな人間関係」へと融合させていく人々もいる。

最初はネットを通じての「バーチャルな人間関係」だった人と実際に出会い、交流し、関係を深めて行けばそれは「リアルな人間関係」と同様な深い関係へと変わって行く。そういう人達にとっては、「リアルな人間関係」と「バーチャルな人間関係」の差は単にどこで最初に知り合ったかだけでしかない。



このように、人間関係を構築していく方法がリアルのみだった時代から、ネットを通じて構築する方法も可能となった時代に、

それは今後リアルな人間関係がソーシャルメディアを通じてつながっていく中で社会に非常に大きな変化を与えていくことを彼らは感じているからだ。

ソーシャルはリアルに傾くのか、デジタルネイティブは未来を生きているのか【湯川】 | TechWave(テックウェーブ)

「人間関係がソーシャルメディアを通じてつながっていく中で社会に非常に大きな変化を与えていくこと」というのは、「リアルな人間関係」に限られるというのがやはり分からない。



ソーシャルメディアが人間関係に大きな変化を与える」という話は、「ネットを通じて人間関係をかつてより幅広く構築しうる時代」には「リアルな人間関係」だけじゃなく、ネットを通じて知り合った人々との人間関係にも十分に適用しうる。


人間関係を深めるときの道順の違い


生まれながらにして当たり前のようにネットが存在しているデジタルネイティブな人々は、そうでない旧時代の人々がそれまで場所・立場・環境で制限されていた人間関係構築の場をネットで世界中へと広げ、リアルとネットを融合させていくのに大きな可能性を見いだすのに対して、最初に知り合う身近なリアルな人間関係の人々とより深い人間関係を構築する方に大きな可能性を見いだすのかもしれません。


ネットで実現できるようになった「人間関係構築の機会を広げる」と「人間関係を深める」という二つの方向性は両立しうるので、最終的にはより広く深い人間関係が作られる、という形に到達するのでしょう。


これらはじわじわと人々の間に広がっていくもので、日本においては前者はここ15年ほどでかなり広がったものの、後者はまだこれからかな?と感じています。この辺は感覚論でしかありませんが。