情報操作に対抗するリテラシーと新しい枠組みを作り上げる行動力が必要とされるこれからの21世紀

Geekなぺーじ:ネットデマやステマは病原菌」を読んで。

ネットでデマが拡散する話や最近話題のステルスマーケティングステマなんかを見て「だからネットは怖い」なんて言ってる人は、ちょっと純粋に生きすぎちゃっててヤバいのでは?と思う今日この頃。

「デマが拡散する」「ステルスマーケティング」なんてのは何もネットに限った話ではなく、現実でも、今までも、歴史上も散々起こって来たこと。ネットで何が違ったかと言ったら、今までは都合の悪い部分はうまく隠されて見えなかったのが裏側までもしっかり見えるようになってしまったことで、はっきりと「これはダメだろ」と言える証拠が押さえられたってところ。



参照記事では、ネットデマやステマを病原菌に例え、こういう情報操作にどうやって対処して行くかが、我々の世界がどう発展して行くかに大きな影響を与えるとありますが、ネットだけでなく元々の世界まで含めてこれからの時代に大きく関わる問題という認識は非常に重要だと思う。


情報操作が暴かれることで世界が作り替えられていく時代


ネットで情報を検証する力が集まることで情報操作は暴かれる、これによって大きな体制が傾く事もある、ってのは時として国家という大きな枠組みを崩壊させるに至るのは、世界各地で起こっているさまざまな革命を見ていればよく分かる。



このように情報操作が暴かれかつて情報を操作することで大きな権力を得ていた枠組みが崩壊する現象は、国家の崩壊だけでなく、コンプライアンスに反していた企業が倒産したり、マスコミの報道がある特定の視点に偏ってもたらされているものだと気づかされたことで大きく信用を失ったり、という世の中の流れのあちこちで見かけられる。

21世紀に入り、情報操作を暴くための情報収集、情報共有能力を与えてくれたネットが普及したことで、それまでの20世紀の情報をうまく操作することで権力を勝ち得ていた勢力から、しいたげられていた人々が立ち上がることで権力を取り戻して行くという流れが加速している。



ただ、世界を作り替えて行くというのは、元々あった枠組みを壊すだけでは成り立たない。元からあった、情報操作しながら権力を保っていた枠組みが担っていた役割を、既得権益を、うまく世の中の人々に分配する新しい枠組みを作り上げて行かないとダメなのだ。



従来の枠組みを残したい勢力とそれを壊したい勢力がぶつかり合いながら、どちらが倒れるまで戦うという局地戦は、これからの21世紀、政治、産業だけに留まらず、社会のさまざまな場所において発生していく流れが来る。世界が大きく変わるという流れはきっと止まらないが、それについて行けない人、そうなってもらっては困る人たちの抵抗で世界の変革は足止めをくらい、その足止めが長引くほどに社会全体が疲弊していく。



21世紀のこれからは、情報操作を暴くリテラシーと新しい枠組みを作り上げる行動力が必要とされる時代になる。既存の枠組みをただ壊すだけでは、社会は回って行かないのだから。